国語言葉の意味

【四字熟語】「気韻生動」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

「応物象形」

応物象形は「おうぶつしょうけい」と読みます。描く対象物に応じた造形が大切である、という項目です。これは、描く対象を写実的に表現できているかどうか、を評価する項目として知られています。

「随類賦彩」

随類賦彩は「ずいるいふさい」と読みます。描く対象物の本質を捉えた彩色を示す言葉です。

応物象形と随類賦彩で、対象物の輪郭線と彩色を意味しています。

「経営位置」

経営位置は「けいえいいち」と読みます。現在の日本語でイメージする「経営」と「位置」からは、あまり絵画や芸術に関わる言葉という印象は受けないかもしれません。六法でいう経営位置は、簡単にいえば画面の構図、つまりレイアウトをきちんと定める、ということです。

「伝移模写」

伝移模写は「でんいもしゃ」と読みます。伝移模写は「古い名作を模写し、そこから学ぶこと」とされており、自らの芸術を生み出すにあたって学ぶことの大切さを述べた項目です。

どうして気韻生動が一番大事なのか

先に述べた通り、謝赫が示した六法の中で、もっとも重要視されたのが気韻生動です。それでは、謝赫はなぜ、気韻生動を最重要ととらえたのでしょうか。

この気韻生動については、発端となった古画品録に学んだ多くの芸術家が論考を述べていて、その解釈も様々となっています。

日本人でも、日本画に置き換えて気韻生動を学んだ芸術家は何人かおり、そのうちの一人が横山大観です。横山大観は気韻生動について、「優れた趣である気韻は、高い天分と教養を身に着けた人品の高い人物でなければ出せない。芸術家に強い気迫が備わっている必要がある。気迫あっての人格であり、人格が磨かれてこその芸術である」という主旨の考えを述べています。つまり、優れた芸術作品には磨かれた人格が必要である、ということを、気韻生動という言葉から述べたのです。

一方で、六法をよく見ると、気韻生動以外の項目は概ね技術的な解釈が可能な内容になっています。気韻生動だけが、芸術に関わるものの精神論に触れた内容となっているのです。謝赫の芸術観において、芸術を生みだす者、それを品評する者に備わる人間性がもっとも重視されていることがうかがえますね。

「気韻生動」を使いこなそう

今回の記事では、気韻生動の意味や由来、使い方について説明しました。気韻生動は、主に東洋美術の品評基準として知られ、その出典は5世紀の中国にさかのぼる古典的な考え方です。

あくまでも、絵画や書などの美術に用いられる言葉なので、一般生活を送る中で見かける機会はなかなかありません。しかし、美術館や博物館の企画展で掲示されている解説パネルなどで、気韻生動が使われている場面を時折目にします。この言葉を知っておくことは、こういった芸術に親しむ一助となるでしょう。

また、気韻生動が重視された理由についても、記事の中で考察しました。技術的な側面だけでなく、その芸術に関わる人間の品格も問われているということが、ご理解いただけたと思います。その人間性を芸術品評の第一項目に据えたという点が、非常に興味深いところですね。

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