
端的に言えば腹が黒いの意味は「良くない事を考えたり悪いことを企んだりする事」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
中高生に英語や数学など、指導経験豊富なライター要を呼んです。一緒に「腹が黒い」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/要
塾講師を5年していた経験がある。留学経験があり、学生時代は留学生と英語でコミュニケーションを取っていた。日本語とは違った英語の感覚をわかりやすく伝える。
「腹が黒い」の意味や語源・使い方まとめ

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「腹が黒い」という慣用句は、普段からよく耳にしますね。なんとなくはわかっていても、正しく意味や使い方を理解している人は少ない物です。
そこで今回は、「腹が黒い」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「腹が黒い」の意味は?
「腹が黒い(はらがくろい)」には、次のような意味があります。
1.心がねじけていて悪事をたくらむ性質である。
出典:goo辞典「腹が黒い」
1.動物の、胸部と尾部との間の部分。胴の後半部。また、背に対して、地に面する側。人間では、胸から腰の間で中央にへそがある前面の部分。横隔膜と骨盤の間で、胃腸のある部分。腹部。
2. 胃腸
3.母親が子を宿すところ。母の胎内。また、そこから生まれること。
4.考えていること。心中。本心。また、心づもり。
5.感情。気持ち。
6.物の中ほどの広い部分。また、ふくらんだ部分。
出典:goo辞典「腹」
「腹が黒い」というのは、実際に人のお腹が黒いという意味ではありません。
「腹」という言葉には、人間のお腹という意味だけでなく、人の心の中や考えていること、気持ちなどという意味もあります。「腹が黒い」というのは、この「人の心の中」について表現したものです。
「腹が黒い」は、「悪事を企む性質」という意味になります。心の中で悪い事を計画したり、良くない事を想像したりするのです。さらに、意地が悪いという人にも当てはまる言葉になります。他にも、悪い事に対して知恵が働くという意味も持っていますよ。
「腹が黒い」は、「腹黒い(はらぐろい)」と言われる事もありますね。「腹黒い」という表現の方が、よく使われるかもしれません。
「腹が黒い」の語源は?
次に「腹が黒い」の語源を確認しておきましょう。
「腹黒」というのは、魚の一種である「サヨリ」がもとになっていると言われています。サヨリは、とても美しい見た目をしているのです。しかし、実際にさばいてみると、お腹の内側は黒い膜で覆われています。つまり、サヨリの見た目は美しくても、内側は黒いという事。その様子から、悪いことを企んでいても、それを隠している人の事を「腹が黒い」と言うようになったのです。
「腹が黒い」の語源としては、日本神話に登場する女神のイザナミという説もあります。
「腹黒」という言葉は、江戸時代の「安斎随筆」に『腹黒腹白』という記載があるのです。そのため、当時から使われていた言葉であることがわかりますね。
「腹が黒い」の使い方・例文
「腹が黒い」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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