3分でわかる火山!形・火山噴射物・鉱物の種類や違いを登録者数95万人人気講師がわかりやすく解説
一方、マグマのねばりけが強いと、噴火で出てきたマグマがなかなか流れず、どんどんとたまって斜面の急な山ができます。このような火山をつくる溶岩の色は白っぽい、という特徴もあるんです。
具体例には、北海道にある昭和新山(しょうわしんざん)や長崎県にある雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)などがあげられます。
マグマのねばりけが弱すぎず強すぎなず、中間くらいだと山の形も中間に。溶岩の色も灰色っぽい、黒と白の中間のような色です。
皆さんにおなじみの富士山(ふじさん)のほか、長野県と群馬県にまたがる浅間山(あさまやま)や、鹿児島県の桜島(さくらじま)などがいい例でしょう。
溶岩ドーム
image by Study-Z編集部
溶岩のねばりけが強く斜面に沿って流れにくい場合、火口付近に溶岩が塊のまま冷えて固まった小さな山のようなものができることがあるんです。これを「溶岩ドーム」といいます。
溶岩ドームがある火山というのは、マグマのねばりけが強かったのだと、すぐに推測することができるんですね。
火山が生み出すもの
火山の噴火でふきだされるものをまとめて「火山噴出物(かざんふんしゅつぶつ)」といいます。
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マグマが地表に流れ出て、冷えて固まったものは「溶岩」ですが、マグマが吹き飛ばされて空中で冷え、固まったものは「火山弾(かざんだん)」といいます。
また、風で遠くまで運ばれる砂のようなものが「火山灰(かざんばい)」です。
先ほどの桜木先生のコメントにもあったように、これらの火山噴出物は周辺に居住する人の生活に大きな影響を及ぼします。自宅近くに火山がある、という人は、平常時から警戒するようにしましょう。
火山灰を観察してみよう
火山灰を観察してみましょう。観察のためには、火山灰を洗わなくてはなりません。蒸発皿に水と火山灰を入れ、指で軽く押し付けるようにし、それを水が濁らなくなるまで続けると、きれいな火山灰を得ることができます。
洗った火山灰を顕微鏡などで観察すると、色々な粒が含まれているのが分かるはずです。その中でも結晶になっているものを「鉱物(こうぶつ)」といいます。鉱物はもともとマグマが冷えて固まったものなので、火山から出てくるのも当然ですね。
鉱物の種類
代表的な7種類の鉱物の名前と特徴を覚えましょう。
7種類の鉱物はその色から「無色鉱物(むしょくこうぶつ)」と「有色鉱物(ゆうしょくこうぶつ)」にわけられます。
無色鉱物にふくまれるのは白色やうすい灰色、または無色の鉱物。以下に紹介する鉱物のうち、石英と長石がこれに入ります。一方、黒や褐色など、濃い色をしめす鉱物は有色鉱物です。
石英
石英(せきえい)は無色、もしくは白色の鉱物です。不規則に割れるという特徴があります。
この石英が大きな結晶を作ると”水晶”とよばれる宝石になるんです。
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