その1:銀河系
NASA/JPL-Caltech/ESO/R. Hurt – http://www.eso.org/public/images/eso1339e/, パブリック・ドメイン, リンクによる
我々の太陽系が属する銀河は、天の川銀河、もしくは銀河系とよばれています。銀河系はおよそ直径10万光年、約二千億個の星が凸レンズ上に集まった渦巻銀河です。凸レンズの中心部は厚くなって盛り上がっており、バジルと呼ばれています。円盤部分は中心のまわりに回転していて、中心部を除けば円盤の広い範囲にわたって回転速度がほぼ一定であるので、外側ほど回転周期は長いのです。地球から観測すると銀河系中心はいて座の方向にあり、太陽は銀河系中心から2万5000光年の位置にあって、220km/sで回転運動をしています。上記の画像は、銀河系の想像図です。
その2:銀河系の星
円盤の質量の8-9割は星であり、星間ガスは1-2割ほどです。銀河円盤の中には新しく生まれた若い星も観測されることから、今も星が形成され続けていることがわかります。銀河円盤は渦を巻いていますが、渦巻の腕の部分では星の形成率が高く、明るく質量の比較的大きい若い星が分布しているようです。星間物質の密度の濃い領域である暗黒星雲はさらに収縮するとその中で星が形成されます。
その3:その他の銀河系の星
Ole Nielsen – http://www.ngc7000.org/ccd/m42-20050206-lrgb-900.jpg, CC 表示-継承 2.5, リンクによる
星の形成の現場は多く観測されていて、生まれたての星と考えられる星も観測されています。有名なのは、オリオン座の縦三ツ星の近傍にあるオリオン星雲。暗黒星雲に隠され可視光では見えませんが、強い赤外線を放っている原始星も観測されています。ハロー領域には数万個から100万個のふるい星の集団である球状星団が見られるのです。
現在約150個ほど球状星団は知られていますが、銀河系中心を中心にして球状に分布しています。銀河系の周りには銀河系の子供銀河ともいうべき小さな銀河が10個程度回っているようです。上記の画像は、オリオン星雲の画像になります。
謎につつまれた宇宙
image by Study-Z編集部
宇宙から見れば、銀河は宇宙を構成している最小単位にみえますが、銀河系の直径10万光年は約9.5兆の10万倍キロメートルになり、矮小な人間にとっては途方もない大きさです。そのため、いかに大型の望遠鏡を使おうとも調べるのがいかに困難かがわかるでしょう。しかしながら多くの研究者の努力により宇宙の謎は少しづつ解明されていっています。これからも、きっと衝撃的な発見があるでしょう。ちなみに、宇宙の研究には日本の大学のチームをはじめ多くの日本人も貢献しています。