地学宇宙理科

5分でわかる「宇宙の誕生」ビッグバンモデルやインフレーション理論などについて理系ライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今回は宇宙の誕生について解説していくぞ。

宇宙がどのように誕生したのかは人類の最大級の謎の一つだろう。もちろんすべての謎が解けたわけではないが、現時点で宇宙誕生の謎に人類がどこまで迫ったかみてみよう。

今回は物理学科出身のライター・トオルと解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

tohru123

ライター/トオル

物理学科出身のライター。広く科学一般に興味を持つ。初学者でも理解できる記事を目指している。

ビッグバンモデル

image by iStockphoto

宇宙がどのようにして誕生したかということは、人類最大の謎の一つでしょう。この謎はまだ完全に解けたわけではありませんが、現在標準的な考え方となっているものが存在しています。今回はそれについて簡単に紹介しましょう。

まずはビッグバンモデルからです。火の玉理論ともよばれるこの理論は、宇宙は超高温高密度の状態からはじまったという理論であり、ほぼすべての科学者が認める理論となってます。

その1:ビッグバンモデル

宇宙の誕生とは難しくいうならば、物質・エネルギーを含んだ時空の誕生ということになります。相対論に基づいた現在の膨張宇宙モデルが、ビッグバンモデルです。このモデルは空間が一様等方であるとしてアインシュタイン方程式を、ロシアの物理学者であるフリードマンが1922年に解いて得られたフリードマンの解に基づいています。この解では宇宙は時刻ゼロに物質・エネルギー密度が無限大に発散した状態からはじまるのです。

その2:特異点

時空の曲がりを記述する量も無限に発散した状態から宇宙は始まります。物理量が無限に発散する点が特異点です。つまり宇宙は時空の特異点から始まります。

相対論で特異点が存在するということは、原因、結果の連鎖を表す因果の曲線が、その特異点から始まったり終わったりするのです。この時空の外から、特異点を介してこの宇宙に進化に影響を与える情報が入り込んできたり、また逆に宇宙の情報が出ていってしまいます。これは宇宙が不完全で自己完結的ではないことを意味しているのです。

その3:インフレーション理論

さらにペンローズとホーキングは「相対論の枠内では、ある当然な仮定の基に宇宙は必然的に特異点として始まらざるを得ない」という特異点定理を証明し、相対論だけの枠内では宇宙が始まることは不回避であることを示しました。しかし、1980年代になって力の統一理論に基づいてインフレーション理論が提唱され、何らかの方法で極微なミクロな時空さえ作れば、後は急激な加速度的宇宙膨張と加熱の機構、すなわちインフレーションによってその時空はビックバン宇宙へと発展することが可能になったのです。

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宇宙の観測データから現在の宇宙が膨張していることはわかっているので、それを逆算すれば宇宙は超高エネルギーの点から始まるというのがビッグバンモデルの考え方だ。

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