3分で簡単強塩基と弱塩基!定義や両者の違いを理系学生ライターがわかりやすく解説!
塩基とは、水に溶かした際に、水酸化物イオンを生じる物質のことです。そして、生じさせることのできる水酸化物イオンの量によって、「強塩基」と「弱塩基」に分類される。今回は、両者の違いや特徴に焦点を当てながら、塩基についての解説を進めていく。また、具体例も多数紹介します。ぜひ、この機会に「強塩基」と「弱塩基」について理解を深めてくれ。
化学に詳しいライター通りすがりのペンギン船長と一緒に解説していきます。
ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻している。これらの学問への興味は人一倍強い。資源材料学、環境化学工学、バイオマスエネルギーなども勉強中。
塩基について復習しよう!
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強塩基と弱塩基について詳しく学ぶ前に、塩基とはどのようなものであるかということを簡単に復習しておきましょう。ここでは、塩基の定義、性質、特徴などに焦点を当てて説明していきます。また、塩基の価数についても触れますよ。いずれも重要な内容なので、しっかりと目を通しておいてくださいね。
そして、記事の後半では、強塩基および弱塩基の具体的な例を紹介しますよ。具体例を知ることで、難しい用語などを理解する際の助けになるかと思います。それでは早速、塩基についての復習をはじめましょう!
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塩基とは?
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塩基についての定義には、3つの種類があります。アニレウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義、ルイスの定義の3つです。これらの定義は、いずれも「網羅性がない」、「あまりにも広義に解釈している」といった欠点を抱えています。そのため、このような部分の議論は非常に複雑です。
ですから、今回は上記の定義を使用しません。この記事では、水溶液にした際に、水酸化物イオン(OH-)が電離によって生じる物質を塩基としましょう。塩基はアルカリと呼ばれることもありますよ。ちなみに、塩基と対極の性質をもつ物質のことを酸といいます。酸は水溶液にした際に、水素イオン(H+)が電離によって生じる物質です。今回は、塩基に関する話題が記事の中心となりますが、塩基についての話をするときに酸の知識が必要になることもあるので覚えておきましょう。
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