化学理科

水と氷の不思議な関係性をその仕組みから理系大学院卒ライターがわかりやすく解説!

4.氷の構造

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Solid State – own drawing, created with Diamond 3.1, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

氷の結晶構造は、1個の水分子に対して4つの水分子が正四面体のようにかこっています。ひとつの酸素(O)原子に対して、二つの水素原子(H)は共有結合し、その水素は他の酸素原子と水素結合しているのです。この構造が氷が水よりも密度が低くなる原因になります。例えば、金属の結晶構造は密度が高くなるように配置しますが、氷は、正四面体構造をとり、最も密度が高くなるように結晶化できません。結果として、水よりも密度が低くなるのです。

その他の現象

では、この性質をもう少し深堀してみましょう。

1.岩石が風化する理由の一つも氷

水が氷になっても質量は変わりません。しかし、密度は低下します。つまり、体積が増加しなければなりません。この性質が岩石の風化にかかわってきます。岩石の隙間に水が入り込み、こおると岩石内部で水が膨張するのです。その結果、内部でダメージが蓄積されひびなどが発生し、長い年月をかけて風化していきます

2.水は約4℃で密度が最大になる理由

水が約4℃で密度が最大になるものこの構造が理由になります。正四面体構造の一部の水素結合が外れて、立体が崩れ、すきまに、水分分子が入り込むことにより相対的な水分子量が増加し密度が上がるのです。

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水と氷の関係性はわかったな。この性質は分子間力の一つでもある水素結合が大きく関係しているぞ。水素結合により、相対的に水分子の極性が強くなり、これらの結果を生み出しているんだ。

水と氷は不可思議な物質

一番、身近な物質である水と氷はなぞに包まれています。水と氷の関係性のように、見た目ではふつうであるのにその内側の仕組みは、解明しきれていません。その不思議なものを解き明かすのもエンジニアの魅力の一つになります。

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