時計は便利です。身につけるだけで時間を正確に図ってくれる。ですが、時計はなんで正確に時を刻むか知っているか?身の回りに当たり前にあるもの程、その理由を知らないもんです。今回は、時計の中でもクオーツ時計の原理や機械式時計との違いをみながら、理系大学院卒ライターこーじと一緒に解説していきます。

ライター/こーじ

元理系大学院卒。小さい頃から機械いじりが好きで、機械系を仕事にしたいと大学で工学部を専攻した。卒業後はメーカーで研究開発職に従事。物理が苦手な人に、答案の答えではわからないおもしろさを伝える。

クオーツ時計とは

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クオーツ(クォーツ)時計とは、水晶振動子を利用した電池で駆動する時計です。クオーツとは水晶を指しており、水晶を電気で振動させています。

クオーツ時計は、1番馴染みが深い時計でしょう。今では世界中で当たり前のクオーツ式時計を世界で1番最初に発売したのは、「セイコー・アストロン」です。雑貨店や量販店、百貨店で販売している時計の多くはクオーツ式の時計となります。

クオーツ時計の構成

クオーツ式の時計の構成は、水晶(クオーツ)と電池、IC回路、モーターです。これら一連の構成をムーブメントといいます。一昔前までは、このモーターを使用するクオーツ式時計が主流でした。昨今では、モーターではなく液晶ディスプレイを使用した時計も出てきています。そのため、モーター式を「アナログクオーツ」、液晶ディスプレイ式を「デジタルクオーツ」と呼ぶこともあるのです。

クオーツ式時計の原理

クオーツ式の時計のエネルギー源は、電池です。電池から交流電圧が流れると、圧電効果によりクオーツは一定周期で高速振動します。受け取るとと高速に振動し、IC回路で電気信号に変換。電気信号によりモーターが回転することで歯車などの機械部を回し、針を回しているのです。

水晶は電力の影響を受ける圧電体で、交流電圧を与えられると水晶振動をおこし1秒間に数万回振動します。この振動をICによって正確な電気信号へと変換し、モーターが駆動し時を刻むのです。

圧電素子とは

圧電素子とは

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では、圧電素子とはどのようなものでしょうか。圧電効果を利用して電気を発生させたり、逆に電圧をかけることで振動させる電子部品が「圧電素子」です。「ピエゾ素子」と呼ばれることもありますクオーツの振動は電圧をかけることで振動する性質を利用しています。圧電効果と逆圧電効果はどのようなものでしょうか。

そもそも、クオーツは石英、二酸化ケイ素からなる鉱物です。クオーツや一部のセラミックスは、圧力を加えた際に生じる変形により電圧が発生し、この現象を圧電効果といいます。一方、電圧かけることで振動する現象が逆圧電効果です。クオーツは1秒間に32,768回振動します。もちろんすべてのクオーツが32,768回の振動をするわけではありません。形状や形、純度により固有振動数がことなります。天然水晶は不純物が含まれ品質にもばらつきがあるため、クオーツ腕時計に使用する水晶振動子には人工水晶を用いることにより、正確に32,768回の振動を起こすようカットしてているのです。

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時計の種類

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腕時計には機械式時計とクオーツ時計があります。機械式時計は、言葉の通り機械の機構で時刻を表示する時計です。クオーツ式時計は、電池が駆動源になります。

また、定期的な電池交換の必要がない時計も徐々に発売されているのです。例えば、太陽電池を搭載している「太陽電池時計」。時計の機構内部の動きから自動で発電する「自動巻発電ウオッチ」。温度差を利用している「熱発電ウオッチ」です。

機械式時計とは

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実は、すべての時計の駆動源が電池と認識している方も少なくありません。そのため、数十万円もした時計がすぐに止まったと修理に来る人も少なくないようです。ここでは、機械式時計の仕組みを簡単に説明します。

機械式時計はぜんまいで動く時計です。そのため、機械式時計は動力が異なり電気制御が一切ありません。例えば、クオーツ時計は、クオーツを振動させて電子回路に振動を送り時刻を計測しています。機械式時計はぜんまいとその周りの機構がその役割を果たしているのです。ぜんまいは、薄い板状の金属を渦巻き状に巻いたものになります。キーやりゅうずを介してぜんまいを巻き上げほどけようとする力を歯車に伝えて機械式の時計は動くのです。

また、機械式時計は自動巻き式というものもあります。これは、ぜんまいをねじで巻くのではなく、人の動きによって勝手にゼンマイが巻き上がる仕組みです。機械式時計の二つの共通点は、人がいなければ勝手に止まってしまう点になります。人間味があふれる時計として、いまだに機械式時計は人気があるのです。

クオーツ時計のメリット・デメリット

クオーツ時計のメリットは精度がいいことです周期的に振動する水晶振動子を使用しているため、月±20秒ほどの誤差しか生まれません。また、電波時計の場合は、自ら誤差を修正する機能もあり、正確に時を知ることができます。また、クオーツ時計は磁気や衝撃に強いです。機械式の時計は磁石などの磁性を持つものの近くに置くと故障します。機械式の時計の場合は、部品が磁性を帯びてしまうためです。一方、クオーツ時計は機構がシンプルであるため磁気の発生源から遠くに持ってくると治ることが多く、衝撃や振動性にも強くなります。

一方、デメリットの一つに修理不可の可能性です。クオーツ時計は電子部品を使用しています。そのため、故障時に部品の生産終了により、修理できない事態もあり得るのです。また、電波時計や、GPS機能を搭載しているモデルは地価などではその精度を著しく落とす可能性があります。

クオーツ時計は時計の革命を起こした

クオーツ時計は、電池で動く時刻を図る装置です。今までは、機械式時計はぜんまいと歯車を基に時刻を図っていましたが、クオーツ時計の発明により電気を用いたものに変わりました。これは、技術が発展したためです。例えば、圧電効果の発見や圧電素子の誕生、クオーツの量産化手法の確立などの発展になります。これらの技術革新があるうえで私たちの生活は豊かになっているのです。

このように、技術の発展が生活を豊かにします。また発展の裏には何かの衰退が必ず存在するのです。技術者は、技術の両側面を考える力も同様に養う必要があります。

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化学理科

3分で簡単クオーツ時計!理系大学院卒ライターがわかりやすく解説

時計は便利です。身につけるだけで時間を正確に図ってくれる。ですが、時計はなんで正確に時を刻むか知っているか?身の回りに当たり前にあるもの程、その理由を知らないもんです。今回は、時計の中でもクオーツ時計の原理や機械式時計との違いをみながら、理系大学院卒ライターこーじと一緒に解説していきます。

ライター/こーじ

元理系大学院卒。小さい頃から機械いじりが好きで、機械系を仕事にしたいと大学で工学部を専攻した。卒業後はメーカーで研究開発職に従事。物理が苦手な人に、答案の答えではわからないおもしろさを伝える。

クオーツ時計とは

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クオーツ(クォーツ)時計とは、水晶振動子を利用した電池で駆動する時計です。クオーツとは水晶を指しており、水晶を電気で振動させています。

クオーツ時計は、1番馴染みが深い時計でしょう。今では世界中で当たり前のクオーツ式時計を世界で1番最初に発売したのは、「セイコー・アストロン」です。雑貨店や量販店、百貨店で販売している時計の多くはクオーツ式の時計となります。

クオーツ時計の構成

クオーツ式の時計の構成は、水晶(クオーツ)と電池、IC回路、モーターです。これら一連の構成をムーブメントといいます。一昔前までは、このモーターを使用するクオーツ式時計が主流でした。昨今では、モーターではなく液晶ディスプレイを使用した時計も出てきています。そのため、モーター式を「アナログクオーツ」、液晶ディスプレイ式を「デジタルクオーツ」と呼ぶこともあるのです。

クオーツ式時計の原理

クオーツ式の時計のエネルギー源は、電池です。電池から交流電圧が流れると、圧電効果によりクオーツは一定周期で高速振動します。受け取るとと高速に振動し、IC回路で電気信号に変換。電気信号によりモーターが回転することで歯車などの機械部を回し、針を回しているのです。

水晶は電力の影響を受ける圧電体で、交流電圧を与えられると水晶振動をおこし1秒間に数万回振動します。この振動をICによって正確な電気信号へと変換し、モーターが駆動し時を刻むのです。

圧電素子とは

圧電素子とは

image by Study-Z編集部

では、圧電素子とはどのようなものでしょうか。圧電効果を利用して電気を発生させたり、逆に電圧をかけることで振動させる電子部品が「圧電素子」です。「ピエゾ素子」と呼ばれることもありますクオーツの振動は電圧をかけることで振動する性質を利用しています。圧電効果と逆圧電効果はどのようなものでしょうか。

そもそも、クオーツは石英、二酸化ケイ素からなる鉱物です。クオーツや一部のセラミックスは、圧力を加えた際に生じる変形により電圧が発生し、この現象を圧電効果といいます。一方、電圧かけることで振動する現象が逆圧電効果です。クオーツは1秒間に32,768回振動します。もちろんすべてのクオーツが32,768回の振動をするわけではありません。形状や形、純度により固有振動数がことなります。天然水晶は不純物が含まれ品質にもばらつきがあるため、クオーツ腕時計に使用する水晶振動子には人工水晶を用いることにより、正確に32,768回の振動を起こすようカットしてているのです。

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