
1月に送る手紙の挨拶文・結びの言葉5選。現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
今回の記事では、1月に送る手紙の時候の挨拶、結びの言葉に使える表現(新春・初春・仲冬・大寒・厳寒)を取り上げます。遅い年賀状や寒中見舞いに使うことができる言葉を、ライターが紹介します。
二十四節気(にじゅうしせっき)のこと
手紙に使える季節の挨拶、結びの言葉を紹介する前に、季節の移り変わりを知る目安になる「二十四節気」「旧暦」について取り上げます。
二十四節気とは、1年を24に分けて決められた季節の指標のこと。私たちが今使っている暦と同じく、地球から見た太陽の動きをもとにしています。中国から伝わったこの暦は、日本では季節を把握するための目安として使われてきました。今でも、行事や時候の挨拶に使われています。
二十四節気の区分では、1月は小寒(しょうかん)、大寒(だいかん)。1年の中でもとても寒い時期にあたります。
旧暦についても知っておこう!
現在使われている新暦(グレゴリオ暦)は、太陽の動きをもとにして作られており、太陽暦とも言われています。
旧暦は、月の満ち欠けが基準となって定められたもので、明治6年まで使われていました。1月は睦月と呼ばれており、親類・知人が互いに行き交い、仲睦まじく交流するという意味が有力とされているようです。
現在は旧暦は使われていませんが、以前からの習慣は残っており、「中秋の名月」や「七夕」などがその例として挙げられます。
1月の季節の言葉

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次に、時候の挨拶、結びの言葉などに使用できる表現を5つ挙げて、意味や使い方を紹介します。先に述べた二十四節気や旧暦などと合わせて覚えておけば、季節の移り変わりを知る目安にもなるでしょう。
それらの語のもつ意味と、どの時期に適しているのかを紹介します。
例文とともに、ぜひ参考にしてみてください。
新年を祝う、新春(しんしゅん)
「新春」は「新年」「初春」といった意味で、新年を祝福して述べる場合に使用します。これは、旧暦では1月が春に分類されていたことに由来。
使える時期は、基本的には1月1日から3日の間です。関西などの地域は15日までを指すこともあるようですね。
「新春の候」として文頭に置き、「新春の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます(新年において、皆様お元気で過ごしていることとうれしく思います)」といった形で使用できるほか、以下のように使用することができます。
「新春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
「皆様におかれましては、お健やかに新春をお迎えのことと存じます」
「謹んで新春のお慶びを申し上げます」
正月を表わす、初春(しょしゅん・はつはる)
「初春」は、旧暦では正月の別名とされた語です。この場合、孟春(もうしゅん)とも。
旧暦では先に述べたように1、2、3月が春ですから、1月1日、つまり正月のこと。新暦に切り替わって旧暦とはズレが生じましたが、旧暦の慣行が残っています。
春のはじめ頃という意味もあり、立春から啓蟄の前日までを示し、3月の季語として用いることも。
「正月」「新年」といった意味があり、1月上旬に、以下のように使用することができます。
「初春の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます」
「謹んで初春のお慶びを申し上げます」
「初春の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます」
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