地学岩石・鉱物理科

「モース硬度」とは?身近なものの例を挙げて地球科学専攻卒が5分でわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。突然だが君は宝石が好きだろうか?
宝石の中でもダイヤモンドは宝石界では最も美しく高価だよな。そんなダイヤモンドは装飾の世界だけにとどまらず、物理面でもかなり優秀なんだ。特にダイヤモンドの傷つきにくさは地球で一番なんだそうだ。この傷のつき辛さのことをモース硬度と言う。

今回はこのモース硬度について、地学に詳しいライターオリビンと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/オリビン

地球科学専攻で博士前期課程を修了した岩石大好き人間。趣味も岩石・鉱物採集なので集められた岩石が家中に転がっている。

モース硬度とは

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アクセサリーを身につけるときに、アクセサリーについているジュエリー(宝石)にどれくらいの耐久性があるかご存知でしょうか?アクセサリーを付ける人は様々な職業や生活環境であるため、アクセサリーに付いているジュエリーの耐久性も重要になります。化学工場で働いている人であれば薬品に強いジュエリー、土木の現場で働く人であれば石などで傷のつきにくいジュエリーが必要とされますよね。宝石や鉱物の耐久性を示すものの一つがモース硬度です。

モース硬度とは、宝石や鉱物への傷の付けづらさのことでモース硬度10のダイヤモンドが最も傷つきにくく、モース硬度1の滑石が最も傷が付きやすい鉱物になります。モース硬度のモースとは、この傷つきにくさの尺度を定義したドイツの鉱物学者フリードリッヒ・モースが由来です。

以下にモース硬度の代表例を挙げてみました。これらの宝石や鉱物は標準鉱物とも呼ばれます。

モース硬度10:ダイヤモンド、地球上で最も硬い

モース硬度9:コランダム、石英やトパーズに傷をつけられる

モース硬度8:トパーズ、石英に傷をつけられる

モース硬度7:石英、ガラスや鋼鉄に傷をつけられる

モース硬度6:正長石、ナイフでは傷つかず、刃が痛む

モース硬度5:燐灰石、頑張ればナイフで傷をつけられる

モース硬度4:蛍石、簡単にナイフで傷がつく

モース硬度3:方解石、頑張れば硬貨で傷がつく

モース硬度2:石膏、頑張れば指の爪で傷がつく

モース硬度1:滑石、最も柔らかい鉱物

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標準鉱物を覚えておくと、フィールドで名前のわからない鉱物を見つけたときに鉱物名を同定するヒントにもなるぞ。

身近なもののモース硬度

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では、それぞれのモース硬度別に身近なものを例に挙げて説明していきましょう。

硬いもの編

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ここまでそれぞれのモース硬度と鉱物(宝石)の名前を対応させながら解説してきましたが、知らない名前の鉱物も多くピンとこない人も多いと思うので、身近なものにモース硬度を当てはめた場合について説明します。

まず、モース硬度10はダイヤモンドしか当てはまるものがないためこのままです。続いてモース硬度9はルビーやサファイアが該当します。先程モース硬度9はコランダムと記載しましたが、赤いコランダムをルビー、青いコランダムをサファイアと呼ぶんですよ。モース硬度8はエメラルド、アクアマリンが該当します。正確にはモース硬度7.5ですが、7より硬いということでモース硬度8に含めました。モース硬度7は人間の歯です。人間の歯と言っても、歯をコーティングしているエナメル質の部分が該当します。歯のエナメル質は人体の中で最もモース硬度の高い物質なんです。モース硬度6はオパールです。オパールはとても人気の高い宝石のため、割と身近に付けている人がいるかも知れません。

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