
空気感染予防策

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空気感染予防においては、飛沫感染時よりも飛沫核が小さいので、飛沫感染予防よりもより厳しく統制された対策が必要になってきます。飛沫核を有する病原体の封じ込めに徹さなくてはなりません。そのために患者の周囲の区域に対して、陰圧に設定された個室で管理する必要がありますよ。さらに病室内では、医療従事者や面会者はN95型微粒子用マスクを着用する必要があります。このマスクは一時期ニュースでも話題になりましたね。画像はN95マスクですよ。患者にはN95マスクは着用させず、サージカルマスクを着用します。
これまでの感染症との戦いの歴史
これまでの人類の歴史で感染症との戦いはたくさん繰り返されてきました。科学や医学が全然進歩していなかった昔は、疫病が神々の力や祟りとも思われていました。19世紀にパスツールによる微生物が自然に発生しないことを実験で証明し、さらにコッホが細菌の研究で炭そ菌、結核菌、コレラ菌を発見しました。19世紀から20世紀にかけて近代医学は発展しました。現代ではさらに医学が進歩し、たくさんの疾病予防や治療法が確立しましたが、医学の進歩がはるかに進歩しても、いつの時代も私たちは感染症の脅威にさらされます。
感染症にかからないようにするためには正しく敵を知ること
未知の新型の感染症が流行すれば、まず新たな病原体の正体を掴むことも簡単ではありません。予防策や治療薬、治療法の確立にもはかなりの年月がかかります。新たな感染症の脅威にさらされると、社会は混乱し、うその情報も飛び交うことがありますが、そこにはきちんと根拠に基づいたエビデンスベーストの情報があるはずです。情報を吟味し、情報の参考文献や監修元をきちんと確認をしましょう。敵(病原体)を正しく知ることで自分や周りの人を守ることができますよ。感染症や生体防御について正しく学べば、感染症はこわくない!