理科環境と生物の反応生物

5分でわかる「飛沫感染」「空気感染」の違い!医学系研究アシスタントがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。最近、街の至る所にアルコール消毒液が設置されているな。街を歩けば人々は皆マスクをつけている。風邪やインフルエンザなどの感染症には誰だって罹りたくない。細菌やウイルスは当然目には見えないから、どうやったら接触しないで済むかわからない。自分が何かの感染症にかかっているかも潜伏期間があるのでわからない。感染症について考えると不安だが、どのようにしたら感染症にかかるのか正しくこの機会に理解しよう。このことについて医学系研究アシスタントのmimosa(ミモザ)と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/mimosa

もともと文系出身で、独学で生物学、分子生物学、微生物学を勉強し、現在医学系研究所の研究アシスタントとして理系の世界へ飛び込んだ。理科が苦手な方へも興味を持ってもらうべくわかりやすい説明を心掛けている。

感染と発症

image by iStockphoto

まず、感染症について説明しますね。感染とは、外部から病原体としての微生物が宿主(しゅくしゅ)となる生体内に侵入し、適所となる組織に定着後、そこで増殖する。このような状態を感染と言います。また、もともとヒトの体内に常在している微生物であっても、からだの免疫力が極度に下がるなど様々な原因によって宿主である体内で過剰に増加した場合でも感染したと言いますよ。

宿主で感染が成立し、感染部位を中心に機能的、生理的に変化が生じると病態が形成されて症状が現れます。このように臨床的症状(患者さんが訴える症状の他、医師の診察による所見など)が発現することを発症と言いますよ。発症が認められた感染を顕性感染と言って、顕性感染に伴う病的症状がいわゆる感染症となります。

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感染はしているけれども、症状がでなくて発症していない状態を不顕性(ふけんせい)感染と言うぞ。感染すれば必ず発症するわけではないのだな。次に、感染源として病原性をもった微生物について見ていくぞ。ちなみに、感染症の学問では、しばしば「伝播(でんぱ)」という言葉が使われるぞ。伝わってひろがるという意味だ。覚えておくといい。

感染源について

感染源とは、生体内に入り込んで定着し感染症になる原因の病原性のある微生物そのもの、もしくはその病原性のある微生物を持っている人や物(それに汚染された器具、食品など)のことを言いますよ。病原性のある微生物は主にウイルスや細菌です。この章では、ウイルスや細菌の特徴について説明していきますね。

ウイルスとは

ウイルスとは

image by Study-Z編集部

ウイルスとは、微細な粒子であり、自分と同じものをつくりだせる、自己複製能がありますよ。ウイルスの中には核酸があり、細胞膜で仕切られています。細胞壁はありません。大きさは、数十nm(ナノメートル)から数百nmですね。ちなみに1ナノメートルは、10億分の1メートルですよ。なかなかイメージしづらいと思いますが。ウイルスは自ら栄養摂取できないので、生物の細胞に寄生することによって自己複製が可能となります。

細菌とは

細菌とは

image by Study-Z編集部

細菌は、真核生物のように核膜に覆われた核を持たない原核生物です。ほとんどの細菌が細胞膜の外に細胞壁をもっています。細菌の細胞質は真核生物よりもずっとシンプルな構造で、細胞内小器官は存在しません。染色体DNAの他にプラスミドと呼ばれる環状の小さなDNAが存在することがあります。プラスミドには薬剤耐性や病原性に関わる遺伝情報を含んでいることが多いのです。

大きさは、球菌や桿(かん)菌というように形によって大きく異なりますが、ウイルスに比べたら大きく大腸菌、ビフィズス菌、結核菌、肺炎球菌などの細菌は1-4µ(マイクロ)mと言われていますよ。µはnの1000倍なのでウイルスよりかなり大きいですね。基本的には、細菌はウイルスと違って自ら栄養摂取ができます。なので、細胞を使わず細菌は寒天培地などで培養が可能なのですね。あと、自ら分裂して増殖を行っていくことも可能なのですよ。

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