
おや?「腹に据えかねる」という言葉、伝わっていますか?「腹に据えかねる」は、簡潔に言えば「腹が立って我慢ができない」という意味の表現です。院卒日本語教師の筆者が解説していきます。

ライター/むかいひろき
ロシアの大学で働いている日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「腹に据えかねる」の意味や使い方は?

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「腹に据えかねる」という言葉、少なからず見聞きしたことがあるという人が多いのではないでしょうか。ただ、正確な意味や使い方については自信がないという人が多いかもしれませんね。まずは、その「腹に据えかねる」の意味と使い方を確認していきましょう。
「腹に据えかねる」の意味は「腹が立って我慢ができない」
最初に、「腹に据えかねる」の辞書での意味を確認していきましょう。「腹に据えかねる」は、国語辞典には次のような意味が掲載されています。
腹が立って、がまんできなくなる。
「奴の態度は―」
出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「腹に据(す)えか・ねる」
「腹に据えかねる(はらにすえかねる)」は「腹が立って我慢できなくなる」という意味の慣用句です。我慢できなくなるほどの激しい怒りを表します。「据える(すえる)」は「しっかりとそこに落ち着ける」という意味で、「~かねる」は「~することができない/難しい」という意味の表現です。よって「据えかねる」で「我慢ができない」という意味を表します。
「覚悟をする」という意味で「肝を据える」という言葉がありますが、「肝に据えかねる」という言葉はないので注意しましょう。「据えかねる」のは「肝」ではなく、「腹」です。
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