タンパク質と生物体の機能理科生物

5分で分かる「だ液の働き」アミラーゼとは?リゾチームとは?東大生物学科卒が分かりやすくわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今回のテーマ「だ液の働き」について見ていこう。
だ液がでんぷんの分解に働いていることは小学校の理科で学習したと思うが、詳細までは覚えていないという人が多いのではないだろうか。
今回はそんなだ液の働きついて、でんぷんの分解以外にも触れながら、東大生物学科卒で生物に詳しいライターAEON2と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/AEON2

東京大学理学部生物学科出身で、在学中は塾講師として高校受験生物の指導をすること多数。また高校時代には、国際生物学オリンピックの国内選考で銅メダルを受賞した経験あり。趣味はボディビルディング。

だ液の働きとは?

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今回は、だ液の働きについて解説していきます。

だ液は口腔内の唾液腺から分泌される物質です。だ液の重要な働きとして食品に含まれるでんぷんを分解するというものがありますが、実はそれ以外にも様々な働きが存在しているのです。それぞれの働きの要点に注意しながら、一つ一つ見ていきましょう。

口(口腔)の健康を守る機能

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まずはじめに、だ液が口腔)の健康を守る役割について紹介していきます。

口腔粘膜の保護

最初に紹介する唾液の機能は、口腔粘膜の保護です。

口の中は、通常の皮膚)とは異なる粘膜という組織から構成されているのですが、この粘膜は乾燥に非常に弱い性質を持っています。粘膜が乾燥すると、そこから傷ができて炎症が起きたり出血したりするというわけです。そこで、常にだ液を分泌することで乾燥を防ぎ、口腔粘膜が傷つけられることを防いでいます。肌にはこのような粘液質の成分を分泌する機能はないですが、内臓の壁などの粘膜は、そのほとんどがこの機能を持っていることを知っておきましょう。

また、だ液には上皮成長因子神経成長因子と呼ばれる物質が含まれており、これにより、口腔内に傷がついた場合でも速やかにそれらが元通りに回復するようになっています。

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だ液が口腔の乾燥を防ぐことで、傷がつくことを防いでいるんだな。

口腔粘膜の洗浄・保護

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続いて紹介するだ液の機能は、口腔粘膜の洗浄と殺菌です。

粘膜が乾燥に弱いことは解説しましたが、肌よりも弱い構造しか持っていないため、さらに細菌や汚れにも弱いという特徴があります。この弱点を補ってくれるのがだ液というわけです。

だ液が分泌されることで、口腔内に残った食べかすプラーク歯垢)の一部が洗い流されます。これにより、口腔内が清潔な状態に保たれるというわけです。

また、唾液には、リゾチームと呼ばれる細菌を殺す成分が含まれています。リゾチームは、細菌の持つ細胞壁を構成する物質を分解する機能を持っているため、強力な殺菌作用を示すというわけです。リゾチームはその殺菌作用に着目して、卵白から抽出した物が商用的に利用されていることも知っておくと良いでしょう。

リゾチーム以外には、だ液中に含まれるラクトフェリンと呼ばれるタンパク質も強い殺菌効果を持ちます。ラクトフェリンの作用する仕組みは、細菌の生存に必要な鉄を細菌から奪い取ることでその活動を停止させることです。

\次のページで「だ液と食事の関係は?」を解説!/

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