その1.ハード対策
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ハード対策とは、構造物による被害の軽減手法のことを言います。ダムや堤防、耐震補強などがその例です。ダムは水をためることで水位が急激に上昇することを防ぐ効果があり、堤防は、河川や海の水が浸入しないように、耐震補強は地震等で建物が倒壊するのを防ぐために行います。
ハード対策は防災としての機能が高いのが特徴で、災害の際にかなりの効果が期待できます。その反面、多くの費用が必要なことやできるまでに長期間かかることが欠点です。そのため、対策を実施すべき危険箇所への工事が間に合わないといった問題が発生します。
その2.ソフト対策
By 富士山防災協議会 (the Mt.Fuji Volcano Disaster Management Conference); Miya.m uploaded under the permission of the Cabinet Office of the Japanese Government 発行・企画:富士山火山防災協議会 監修:富士山ハザードマップ検討委員会(委員長 荒巻重雄) 調査・制作:砂防・地すべり技術センター – 出典:富士山火山防災マップ (The volcanic hazard map of Mt.Fuji) released by 富士山防災協議会(Mt.Fuji disaster-reduction conference), CC BY 2.5, Link
ソフト対策とは、構造物に頼らない被害の軽減手法のことを言います。これだけでは何かわからないので例を挙げますと、皆さんが必ず学校でやっている防災訓練がソフト対策の一つです。その他には、ハザードマップという自然災害の被害を予測し、その範囲を地図化したものもあります。つまりソフト対策とは、防災教育や防災情報の発信などを行うことで住民たちの防災体制を強化し、災害の被害を減らす対策のことです。ソフト対策の効果は、ハード対策と比較して経済的被害までは防止できませんが、費用面や時間面のコストが安いメリットがあります。
ソフト対策はどれも住民の災害についての知識・認識を高め、災害時の行動を支援するものです。そのため地域住民が理解しやすいような情報発信を心掛けないといけません。
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