化学物質の状態・構成・変化理科

5分でわかる活性化エネルギー!具体例を交えて原理などを理系学生ライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今回は「活性化エネルギー」について解説していくぞ。

活性化エネルギーは、化学反応をエネルギー収支の視点から考察するときに、重要になる概念だ。今回は、活性化エネルギーについて理解するために必要不可欠な重要な関連用語の意味などにも言及し、丁寧な解説を心掛けた。ぜひ、この機会に活性化エネルギーについての理解を深めてくれ。

化学に詳しいライター通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/通りすがりのペンギン船長

現役理系大学生。環境工学を専攻しており、このような学問への興味は人一倍強い。環境中における物質の流れなどを解析することができるようになるために、化学全般を勉強している。

化学反応とエネルギーの関係

image by iStockphoto

活性化エネルギーは、化学反応に関連する重要なパラメーターの一つとなっています。このようなことから、活性化エネルギーについて理解するためには、化学反応とエネルギーの関係性を知っておく必要があるのです

そこで、活性化エネルギーについての解説を始める前に、化学反応とエネルギーの関係性を簡潔にまとめることにしました。それでは早速、説明を始めていきますね。

原子や分子がもつエネルギー

原子は、陽子と中性子からなる原子核とその周りをまわっている電子で構成されています。また、分子は複数の原子が結合したものです。そして、原子核は正の電気を帯びており、電子は負の電気を帯びています。それゆえ、原子核と電子の間には、引き合う力が生じるのです

この引き合う力は、静電気力(クーロン力)に起因するもので、ポテンシャルエネルギーが生じることが知られています。ポテンシャルエネルギーは、正の電荷と負の電荷が完全にくっついているときに最小となり、正の電荷と負の電荷が離れるほど大きくなりますよ。

各原子および分子は、それぞれ異なる構造をもっています。ゆえに、それぞれが異なるポテンシャルエネルギーをもちますよ。これが、原子や分子がもつエネルギーなのですこのエネルギーの量は、量子力学の理論に基づき計算することができます。ちなみに、量子力学は、電子などの小さい粒子の挙動を考察するための学問ですよ。

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原子および分子自体がエネルギーをもっていることを覚えておけよ。

化学反応によるエネルギーの放出と吸収

化学反応によるエネルギーの放出と吸収

image by Study-Z編集部

続いて、化学反応と先ほど解説した原子や分子がもつエネルギーの間にどのような関係があるのかを解説していきます。例として、プロパン(C3H8)の燃焼反応を考えてみましょう化学反応式で表現するとC3H8+5O2→3CO2+4H2Oとなりますね

この反応に関与する原子および分子のもつエネルギーを考えてみます。この反応では、反応物(1つのC3H8と5つのO2)の総ポテンシャルエネルギーが、生成物(3つのCO2と4つのH2O)の総ポテンシャルエネルギーよりも大きくなりますよ反応物と生成物のポテンシャルエネルギーの差分が、反応熱として放出されます

逆に、反応物のポテンシャルエネルギーが、生成物のポテンシャルエネルギーよりも小さい場合がありますよ。この場合は、反応物と生成物のポテンシャルエネルギーの差分が吸収されるのです。このような反応のことを吸熱反応と呼びます

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反応物と生成物のポテンシャルエネルギーの差が反応熱になるぞ。

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