地学地球理科

5分でわかる「天動説」とはどんな説?科学館職員がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。現在では地球が太陽の周りを回っているのは当たり前の常識だ。しかしこのことが常識となったのはここ350年くらいの出来事である。大昔から人々は地球や宇宙の姿を色々と想像してきた。

太陽を中心に天体が回っているという「地動説」が最初に唱えられたとされているのは紀元前330年くらいのことだ。しかしその時地動説は受け入れられず、その後体系化された「天動説」が主流となった。天動説では地球を中心に天体がその周りを回っている。

今回は天動説とその歴史についてを学んでいく。解説は科学館職員のたかはしふみかだ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

たかはし ふみか

ライター/たかはし ふみか

オススメなテスト勉強法はわからない用語の意味をしっかりまとめるという、疑問があれば即実験の科学大好き人間。星空を眺めることが好きな国立大学出身の科学館職員。

天動説とは?

天動説とは?

image by Study-Z編集部

そもそも天動説とはどんな説なのでしょうか?コトバンクによると天動説とは「地球が宇宙の中央に位置して静止し、太陽、月などが地球のまわりを回るという説」とされています。今の常識とは真逆の考え方ですね。

地球は毎日自転し、太陽の周りを回って(公転して)いますね。そのおかげで毎日朝と夜がやってきて、季節が移り替わるのです。地球が動くと考える説を地動説と言います。一方、天動説はその意の通り天(空)が動くという説です。地球から太陽や星が動いて見えるのは空が動いているためと昔は考えられていました。

天動説では地球を中心に宇宙ができていることから、地球中心説と呼ばれることもあります。

天動説の歴史と科学者達

それでは天動説の歴史を見ていきましょう。

紀元前の宇宙観

天動説につながる地球が中心とした宇宙が考えられるようになったのが紀元前4世紀のこと。古代ギリシアのエウドクソス(紀元前4世紀頃のギリシアの天文学者)は地球が宇宙の中心であり、その周りを他の天体が回っていると考えたのです。

image by PIXTA / 45102738

その後、有名なプラトンの弟子であるアリストテレス(紀元前384年~322年、ギリシアの哲学者)は天体は地球のまわりを完全な円を描くように動いていると主張しました。さらにアリストテレスは地球は動かないと考えたのです。実際に地球に住む人の感覚では地球が回っているというよりも地球の周りを太陽や他の天体が回っているように見えていますね。偉大な学者であるアリストテレスのこの考えは徐々に広まっていき、多くの人々から信じられるようになったのです。

一方、紀元前3世紀のギリシア人、アリスタルコス(紀元前310年~紀元前230年頃、ギリシアの天文学者)は宇宙の中心が太陽という地動説を考え出します。しかし、こちらはあまり浸透せず、約1700年後にコペルニクスが登場するまで日の目を見ることはほとんどありませんでした。

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望遠鏡が発明される前から人々はいろいろなことを考えていたのだな。それにしても天動説がまとめられる前から地動説につながる概念があったとは。

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たかはし ふみか