ん?「猫の額のような広さって何?」って顔してますね。「額」というのは「おでこ」のことですが、猫におでこってあると思います?そこから考えてみましょう。院卒日本語教師の筆者が解説していきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学で2年間働き、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「猫の額」の意味や使い方は?
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「猫の額」という言葉、あまり聞きなれないかもしれません。そもそも猫に額(おでこ)ってあったっけ…と思った方もいるのではないでしょうか。まずは、その「猫の額」の意味と使い方を見ていきます。
「猫の額」の意味は「場所が狭い」
最初に、「猫の額」の意味を辞書を参考にしつつ確認していきましょう。「猫の額」は国語辞典では次のような意味が掲載されています。
場所が狭いことのたとえ。
出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「◆猫の額(ひたい)」
「猫の額」は「場所が狭い」という意味の慣用句です。ある土地や空間の面積が狭いことを表す際に使用します。
では、なぜ狭いことを表す言葉が「猫の額」なのでしょうか。身近に猫がいる人は猫の顔を見てください。いない人は猫の画像を検索してみてましょう。「額(ひたい)」とはおでこのことですが、猫の顔は額があるのかないのか分からないくらい、額が狭いですよね。このことから「場所が狭い」という意味で「猫の額」という言葉が用いられるようになったと考えられています。
「猫の額」の使い方を例文とともに確認!
次に、「猫の額」の使い方を例文とともに確認していきましょう。「猫の額」はある土地や空間の面積が狭いことを表す際に使用しますが、心や器量が狭いことに対しては使用できません。
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