簡単でわかりやすい!方位磁石はなぜ北を向く?仕組みや地球の構造を理系大学院卒ライターが詳しく解説
今回は方位磁石はなぜ北を向くのかについて、仕組みから地球の構造を踏まえて理系大学院卒ライターこーじと一緒に解説していきます。
ライター/こーじ
元理系大学院卒。小さい頃から機械いじりが好きで、機械系を仕事にしたいと大学で工学部を専攻した。卒業後はメーカーで研究開発職に従事。
物理が苦手な人に、答案の答えではわからないおもしろさを伝える。
方位磁石とは
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方位磁石とは、磁石の性質を用いて方位を簡単に調べるツールです。方位磁針やコンパスとも言います。方位磁石の針は一般的に磁化された鉄(磁石)です。最近は、フェライト磁石やネオジム磁石のような強力な磁性を持つものも使用され始めています。
この針は一般的に、N極が赤く、S極が白いです。これは、N極が北(North)、S極が南(South)を向くため、その頭文字をとっているためになります。
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方位磁石とN極・S極の関係性
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では、磁石を用いてどのように方角を知っているのでしょうか。磁石の周りに方位磁針を置いた理科の実験で考えてみましょう。磁場の中に磁石を置くと、N極を磁場の方向に、S極を反対の方向に動かす力が生じます。これは磁力による力でコンパスの磁石が動いているのです。コンパスの方位磁針の赤い先端は、砂鉄などを使用して可視化される磁力線の線の模様に沿うように移動します。
磁力線は、N極から出てS極に入る方向です。方位磁針は、N極が北(North)、S極が南(South)を向くため磁力線に連動して磁石が動きます。これは、磁石のS極はN極に、N極はS極にひかれあう性質を利用しているためです。この特性を利用し方角を知っています。
つまり、方位磁針とは磁石の各々の極がひかれあう現象を用いて方角を図る道具です。磁石の周りでは、方位磁針は磁力線に沿って向きをそろえることはわかりましたね。
では、磁石のない場所ではなぜ北を向くのでしょうか。次は、その点について解説していきます。
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