1分でわかる「融点」「沸点」の違い!登録者数95万人人気講師がわかりやすく解説
エタノールと温度の変化
物質が変わると、とけ始める温度や沸騰する温度も変わります。消毒などにも使われるエタノールの場合を見てみましょう。
実際に実験してみるのがいいですが、実験の際には注意しなくてはならないことがあります。エタノールはとても引火しやすい物質のため、直接加熱してはいけません。エタノールの入った試験管などを、水の入った別のビーカーにいれ、お湯で湯せんするようにしてあたためていきます。
なお、加熱するときには急な沸騰を防ぐため沸騰石(ふっとうせき)を入れておきましょう。
エタノールは常温で液体の状態。加熱すると78℃で沸騰しはじめるのです。
融点と沸点
固体がとけて液体に変わるときの温度を融点(ゆうてん)といいます。氷であれば、0℃が融点だったということになりますね。
そして、液体が沸騰するときの温度を沸点(ふってん)といいます。水の場合は100℃、エタノールの場合は78℃でした。
なお、融点や沸点は物質の量には関係なく、物質の種類によって決まっています。
小さなコップに入った水も、大きなお風呂にたまった水も、沸騰する温度は100℃。お風呂の一杯の水の方が沸騰させるまでに時間がかかりますが、それは沸点がより高いからではなく、たくさんの水を温めなくてはならないからなんですね。
温度によって状態がわかる
同じ空間に水と水銀が存在しているとしましょう。その空間が何℃であるかがわかると、水や水銀の状態も予想することができます。
たとえば、その空間が153℃のとき。水は沸点(100℃)を超えているので、すべて沸騰して気体になっていると考えられます。一方、水銀にとっては沸点(357℃)に達していない温度ですので、液体の状態で存在していると予想ができるのです。
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