「耳を疑う」
もう一つの類義語には、「耳を疑う(みみをうたがう)」があります。思いがけないことを聞いて、聞き間違いではないかと思うという意味です。自分で聞いたことが、信じることができないほどの驚きの事実であったということを表しています。
「肝を潰す」は見たり聞いたりも含めて認識したことすべてが対象となりますが、「耳を疑う」のほうは文字通り聞いたことが該当しますね。目で見たことなら「目を丸くする」という表現があります。
「肝を潰す」の対義語は?
次に、「肝を潰す」の対義語についての説明です。「驚く」という意味の反対なので、「動じない」という意味合いの表現について見ていきましょう。
「肝が据わる」
「肝を潰す」の対義語には、「肝が据わる(きもがすわる)」があります。意味は、落ち着いていてめったなことでは驚かないということです。気力や精神を表す「肝」が、どっしりと据わっていて安定しているようすからきています。
同じ「肝」を含む表現となりますが、「潰す」に対して、「据わる」というびくともしないようすから物事に動じないで簡単に驚かないということですね。
「泰然自若」
もう一つの対義語には、「泰然自若(たいぜんじじゃく)」があります。落ち着いていて、どんなことにも動じないようすという意味です。「泰然」は落ち着いていて動じないようす、「自若」は何事にも慌てず驚かないさまを表しています。
「泰然自若」そのものは四字熟語ではありますが、「泰然自若とする」といった形で使われることが多くなっていますよ。
「be amazed」
「肝を潰す」の英訳には、「be amazed」があります。「amaze」が「感心させる、驚嘆させる」という意味なので、「驚嘆させられる」「たいへん驚く」という意味です。
ほかには、「be astounded」があり、こちらも「be amazed」と同じく強い驚きを表します。その他、「be frightend out of one’s wits」とすると「理解の範囲を超えて驚く」というニュアンスとなり、後ろの「out of one’s wits」が驚きの度合いを強めていますね。
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