

端的に言えば肝を潰すの意味は「非常に驚くこと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
10数年間、中高生に学習指導をしているライターヤマトススムを呼んだ。一緒に「肝を潰す」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ヤマトススム
10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。
「肝を潰す」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「肝を潰す」という慣用句の意味や語源・使い方を見ていきましょう。読み方は「きもをつぶす」です。正しい意味を確認した上で、詳しい内容までチェックしていきますよ。
「肝を潰す」の意味は?
「肝を潰す」には、次のような意味があります。まずは、国語辞典の意味を確認することで、正確な意味を把握していきましょう。
1.非常に驚く。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「肝を潰す」
「肝を潰す」は、とにかく「驚く、びっくりする」という感情を表す慣用句です。驚くということは、異常事態や予想外の出来事があったということですが、中でも「勤務中の会社が倒産した」「高額の宝くじがあたった」など、とくに重大なことに対しての表現になります。短時間で何事もなくもとに戻るような場合には使われません。
これに対して、危機感を感じるような一瞬の衝撃的な出来事に対する驚きには「肝を冷やす」のほうを使います。「車の運転中に子供が飛び出してきた」「手を滑らせて包丁を足元に落とした」など、その瞬間は大変な驚きではありますが危機を回避するまでの一時的な場合に使える表現です。
「肝を潰す」の語源は?
次に「肝を潰す」の語源を確認しておきましょう。
「肝を潰す」の「肝」については、肝臓や内臓全般を指したり、物事の重要なところを表すこともあります。ここで使われている意味は、「胆力、気力、精神力」と言った意味合いです。
その「胆力、気力、精神力」が潰れる、失われてしまうといった状況が「肝を潰す」場面ということになります。実際には潰れるわけではありませんが、それほどの出来事ということです。
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