造岩鉱物とは岩を造ると書くとおり、岩石を構成している鉱物のことです。
造岩鉱物の構造はケイ素と酸素の結合でできたSiO4四面体というものが基本になっていて、このSiO4四面体が何の金属元素と結びつくかでなんの鉱物になるかが決まるらしいぞ。不思議ですね。
造岩鉱物の種類と特徴について、地学に詳しいライターオリビンと一緒に解説していきます。
ライター/オリビン
地球科学専攻で博士前期課程を修了した岩石大好き人間。趣味も岩石・鉱物採集なので集められた岩石が家中に転がっている。
造岩鉱物とは
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地球の表面を覆っている部分(地殻)は岩石で構成されています。私達は地殻の上で暮らしているため、一歩外に出れば多くの岩石を見つけることができますよね。普段目にしている岩石をよく見ると、様々な色や形の結晶が集まっている様子を観察できると思います。このように岩石を作っている結晶(鉱物)が造岩鉱物です。
地球上には膨大な樹類の鉱物が存在しますが、岩石を作っている鉱物の種類はわずかしかありません。では造岩鉱物にはどのような特徴があるのでしょうか?
造岩鉱物の特徴
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造岩鉱物はケイ素(Si)と酸素(O)が結合したSiO4四面体と呼ばれる構造が基本構造です。このようにケイ素と酸素の結合により成り立っている鉱物をケイ酸塩鉱物というんですよ。ケイ酸塩鉱物は1個のケイ素を4個の酸素が正四面体を作るように取り囲んいるため、化学式ではSiO4と記載します(4は下付き文字)。このSiO4でできたSiO4四面体がいろいろな形を作るように集まって結晶を作っています。このSiO4四面体に何の金属元素が結合するかによって、鉱物の種類が決まるのです。
SiO4四面体は正四面体をしており、どのように組まれるかで様々な結晶の形を作ることができます。例えば石英は六角柱のような形、黒雲母はたくさんのシートが重なったような結晶構造をしているんですよ。石英は水晶とも呼ばれ、その結晶構造を利用してアクセサリーにも利用されていますよね。
造岩鉱物の種類
造岩鉱物には様々な種類がありますが、それはさらに地球上の岩石の9割以上を構成している主要造岩鉱物と、岩石の中に微量しか含まれない副成分鉱物の2つに分けられます。主要造山鉱物は無色鉱物と有色鉱物に分けることができ、その2つは偏光顕微鏡のクロスニコル下だと顕著でわかりやすいです。では主要造岩鉱物を無色鉱物と有色鉱物にわけて説明していきます。
珪酸塩鉱物について
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先程珪酸塩鉱物はSiとOの正四面体が基本構造になっていると説明しましたね。このSiとOの結合は非常に強いものなので、他の金属が酸化したときとは違い、特殊な結晶の構造になります。珪酸塩鉱物は鉱物の中でも最も種類が多い鉱物なんですよ。「珪酸塩鉱物・種類」と検索すると山のように鉱物名が出てくるため驚きますが、後ほど説明するかんらん石・輝石・角閃石・黒雲母・斜長石・石英・カリ長石の7種類だけは必ず押さえておきましょう。
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