
「牛頭馬頭」の使い方・例文
牛頭馬頭は仏教説話に登場する地獄の獄卒で、つまりは専門用語です。そのため、牛頭馬頭を使った例文はかなり限定的な状況を示すものになります。
・夢の中で、私は地獄にいて、ずっと牛頭馬頭に追い立てられていた。
・まるで牛頭馬頭のように後輩を追い詰め、苛めていた先輩2人は、のちにパワハラで訴えられることになる。
・新兵だった私たちを出迎えたのは、牛頭馬頭のような教官だった。
ここで挙げた例文では、地獄の獄卒としての牛頭馬頭を使って表現していますが、こういった表現に用いて意味が通じるほど牛頭馬頭が一般的かというと微妙なところです。無理に使う必要はないでしょう。

牛頭馬頭に追い立てられるような気持ちで勉強しなくても済むよう、計画的に進めていくことが大切だぞ。
地獄はどんなところ?
「地獄」としてひとくくりに語られることが多い印象がありますが、実は地獄にはいくつもの種類があり、牛頭馬頭が獄卒をしているのはそれらの地獄です。
仏教において、全ての人は現世で罪を犯すと、閻魔をはじめとする神々から7回の裁きを受けます。そしてもっとも罪の重いカテゴリーに属する罪人が、地獄まで落ちるのです。この地獄は、一般的に「無間地獄」や「阿鼻地獄」と呼ばれています。原典である仏教では、サンスクリッド語で「絶え間なく続く地獄」として表現されており、その音を漢字にしたのが阿鼻地獄、意味を漢字にしたのが無間地獄です。この地獄で、罪の重さに応じた長さの時間を過ごし、償いが終わったら人間界に戻れることになっています。
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