
「尻馬に乗る」の使い方・例文
「尻馬に乗る」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・偉い先生が話したことの尻馬に乗って、まるで自分が偉いかのように相手に振舞う彼は、周りから白い目で見られていることに気付いていない。
・勉強も仕事も他人の尻馬に乗ってやっているだけだと、言い訳ばかりになったり、ミスを連発したりしてしまうことに気が付いた。
・何かあるごとに誰かの尻馬に乗って自分で判断をしないでいると、自身の意思が感じられないとお叱りを受けてしまうだろう。
「自分で考えず、他人の考えや言動についていく」というイメージが付きますでしょうか。
重要なのはこの「自分で考えず」というニュアンス。自分なりに考えて誰かについていくのであれば「尻馬に乗る」とは言われないはず。この慣用句には、そうした無考えさや、無責任な感じへの、話し手の批判や問題視する姿勢が表れることが多いでしょう。
「あの人はすぐ尻馬に乗る」や「また尻馬に乗って~」などと言うと、いかにも誰かに対して文句を言っているようになりますね。読解問題では、人の行動や感情を読み解くポイントにもなる慣用句。しっかり読み込むようにしてください。
「付和雷同」
「付和雷同」は、「自分の考えがなく、ただ他の意見や行動に賛成すること」。
「尻馬に乗る」の、便乗してやろうという以前に、全然自分の意見がないというニュアンスがより強く、さらに歓迎されない態度と言えるでしょう。意見がないときは、意見がないという意思表明をしたほうがいいですね。
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