平成現代社会

3分で分かる「増税」そのタイミングや問題点を元大学教員がわかりやすく解説

お酒の販売は酒税との戦い

一般の食品は、国民が支払う税金は消費税のみ。それに対してお酒の場合、消費税にくわえて酒税も支払っています。アルコール度数が高い、指定の原料が多いほど税率がアップ。酒税はすでに価格に含まれているため、いくら払っているのか意識している人は少ないでしょう。

今では当たり前のように飲まれているのが発泡酒。副材料を多用することでビールと区別、税率をさげて低価格を実現するために開発されました。発泡酒そして新ジャンルは、区分としてはリキュールになりますが、ビールよりも安いこともあり人気に火が付きます。

2018年から酒税は緩和されるように

酒税は重要な財源のひとつではありましたが、消費者が買い控えをするようになります。それにより税収が減少する結果に。そこで、酒類の購入を促すために酒税の仕組みが緩和されることが決定。段階的にお酒の定義や税率を見直していき、税制を改定することになりました。

とくに大きな変化となるのが発泡酒。これまでは麦芽の比率が約67%に満たない場合は発泡酒に区分され、税率がさがりました。それが見直され、麦芽比率が50%を超えるものはすべてビールとされることに。すべて同じ税率が適用されることになりました。

東日本大震災後にも増税されている

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東日本大震災の復興支援では多額の予算が組まれていますが、その大部分は税金。通常よりも多くの予算が必要となる事態から所得税と住民税が増税されました。増税期間は長期に渡りますが、あまり意識されていないでしょう。

増税の対象は所得税と住民税

復興支援のための増税は「復興特別税」と呼ばれています。復興特別税は、消費税ではなく、所得税、住民税、そして法人税に上乗せするかたちで納税。所得税は2013年から25年間、税額に2.1%を上乗せされるようになりました。

住民税は2014年度から10年間、通常の納税額に1000円上乗せすることで納税。法人税は会社が支払うものですが、2年の減税期間を経たうえで、10年のあいだ10%を追加徴収されることになりました。つまり復興のために長期に渡って増税されているのです。

震災復興の増税期間が25年というのは妥当?

現在、多くの被災地は復興され、生活はいつも通りになりつつあります。復興特別税は、防潮堤や住宅などをつくるために利用されており、一定の成果はありました。しかしながら、25年と長きに渡って増税されることについて批判的な意見があることも事実です。

約10兆円もの復興特別税が、被災地の復興とはまったく異なることに使われていることが発覚するという事態も。不正に利用された税金は国庫に返納されました。ただ、不要な公共事業が多いという声も少なくなく、納税者である国民は関心を持ち続けることが大切になります。

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