平成現代社会

3分で分かる「増税」そのタイミングや問題点を元大学教員がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。最近、軽減税率を含めて新しい消費税の仕組みが導入されたことは記憶に新しい。景気の悪化や税収減による年金や社会保障問題など、税金の負担が大きくなるタイミングはいろいろだ。震災復興による財源確保のために税率が上乗せされたケースもある。

新型コロナウイルス対策の影響で医療費がひっ迫するなど、財源確保の方法が注目されている。今後も増税の必要性はあるのか現代社会に詳しいライターひこすけと一緒に注目点を解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/ひこすけ

文化系の授業を担当していた元大学教員。専門はアメリカ史・文化史。少子高齢化が進む日本では段階的に増税する必要性があると言われている。オリンピック延期による経済危機も懸念材料。これから増税される可能性はあるのか、関連する情報とともにまとめてみた。

増税の表明は政権を揺るがす

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増税というと消費税10%が記臆に新しいと思います。ただ、これまで日本政府は、何度かに分けて増税を実施。そのたびに国民の反発が強まり、支持率が低下するなど政権が不安定になりました。

消費税の導入決定で国民の支持率は低下

日本ではじめて消費税を導入することが構想されたのが1979年。大平正芳内閣のときでした。消費税が構想された理由が財政再建。財政を立て直すために「一般消費税」を導入することが閣議で決定されます。国民の強い反発に合い選挙中に撤回を表明。しかしながら議席数は大幅に減少しました。

次に増税を構想したのが中曽根内閣。1897年に「売上税」を導入を提案しました。「売上税」についても国民が猛反発。内閣の支持率が急降下、政権が不安定になることが懸念されました。そこで急きょ、この増税案は見送られてお蔵入りになります。

1989年に3%から消費税がスタート

1988年、ついに竹下内閣のもと「消費税法」が国会を通過します。そして翌年の1989年に消費税が導入されました。このときの税率は3%。このとき竹下内閣は増税の趣旨について、高齢化社会に対応すること、そして財政再建をあげました。

竹下内閣は、消費税を取り入れるかわりに所得税、法人税、相続税の3つを減税。それを理由に「増税ではない」と主張しました。それにより国民の反発を回避しようとしましたが、反対するデモがまきおこります。さらにリクルート事件の影響もあり内閣総辞職となりました。

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これまでの日本の税金制度は、主に「所得税」から差し引くかたちになっていた。その場合、給与所得者に税金の負担がが集中するので、一部の納税者から不満がでた。そこで「広く浅く」税金をとるために消費税が構想されたんだ。

社会福祉の財政確保からさらなる増税を目指す

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政府が増税しようとする理由の大部分は財源の不足。とくに日本は、少子高齢化が進んでいることから、社会福祉関係の財源がひっ迫するようになりました。そこで税金で補おうと考えたのです。

増税の発表と撤回を繰り返す迷走期

消費税は3%からスタートしましたが政府の目標はさらに増税することでした。1994年に細川内閣が税率7%の国民福祉税の導入を提案。しかし、日本新党を中心とする連立内閣だったこともあり意見が対立。発表した翌日に、国民福祉税の構想は撤回されました。

次に増税を目指したのが自社さ連立政権の村山内閣。ここで成立した法案は、消費税率を3%から4%に引き上げる、さらに地方消費税1%を加えるというものでした。村山政権は、連立政権ゆえの不安定さから短命におわり、実施するまでには至りませんでした。

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