地球表面の浅いところは大抵堆積岩に覆われてる。堆積岩を調査することにより、堆積岩ができた環境を推定することができる。地球史を調べるのには欠かせない方法です。
今回は物理学科出身のライター・トオルさんと解説していきます。
ライター/トオル
今回は物理学科出身のライター・トオルさんと解説していくぞ。
堆積岩の形成
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地球は岩石型惑星に分類されるように、ほぼ岩石でできた惑星です。とくに地球表層の地殻と呼ばれる部分は岩石でできています。地殻の岩石は成因によって大きく三つに分類され、それは火成岩・堆積岩・変成岩です。地球の深部でできる火成岩と変成岩を内成岩、地表でできる堆積岩を外成岩と呼ぶこともあります。今回はこの中の堆積岩について紹介しましょう。
堆積岩の形成:その1
地球表層部の岩石圏は、大気圏および水圏と接しており、岩石圏の表面は風・雨・河川・氷河などにより常に浸食されています。風化や浸食によってできた岩屑や鉱物片などの砕屑物(さいせいぶつ)や火山噴出物などが大気や水などによって運ばれ、重力のもとで海や地表などに堆積したものを堆積物といい、それがら固結して岩石になったえものが堆積岩です。
堆積岩の形成:その2
堆積岩は、このように既存の岩石の砕屑物に由来するものが基本ですが、科学的沈殿物や生物遺骸などでできるものもあります。そのため、堆積岩はそれらができた時代の地球表面のいろいろな情報を含んでおり、堆積岩の研究は、含まれる化石だなどにより地球の歴史を組み立てるとともに、堆積岩の化学的性質・堆積構造・含有化石などを調べることによって、堆積岩が形成された時代の地球環境の解明にもつながるのです。
堆積岩の形成:その3
火成岩や変成岩は一般に地下深部の高温・高圧の条件下で形成されるため、私たちは一部を除いてその形成過程を直接観察することはでききません。しかし、堆積岩は地表での様々な過程が関わっているので、場合によってはその過程を現行過程として直接観察できることもあるのです。堆積岩の形成過程は、広義の堆積作用と続成作用に分けられます。広義の堆積作用の下位区分は風化作用・浸食作用・運搬作用・狭義の堆積作用です。
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