5.小胞体:タンパク質を完成させる
小胞体の働きは、リボソームで作られた未完成のタンパク質を、折り畳んだり糖鎖の修飾を行ったりすることで、完成形にすることです。ゴルジ体も同じような機能を持つため実際は協調して働きます。小胞体にはリボソームが表面に多数付着したものとそうでないものがあり、前者を粗面小胞体、後者を滑面小胞体と呼びますよ。
6.ゴルジ体:糖タンパク質やリポタンパク質の合成を行う
ゴルジ体(ゴルジ装置)は、扁平な袋状構造が複数重なったような構造をしています。ゴルジ体は粗面小胞体で作られたタンパク質を受け取り、そこへ糖鎖や脂質の修飾をすることで、糖タンパク質やリポタンパク質の合成を行うのが機能です。完成した糖タンパク質やリポタンパク質は、続いて細胞内外の必要な場所へと輸送・分泌されていきます。
リボソームで作られたタンパク質は、小胞体やゴルジ体で管理されることで様々な修飾を受け、完成したタンパク質になります。
7.ミトコンドリア:ATPを合成する
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次はミトコンドリアについて解説します。
ミトコンドリアは、細胞の生命活動に不可欠なエネルギー源であるATPを合成する細胞小器官です。生物の体の中で行われるほぼ全ての化学反応にはこのATPが必要であるため、ミトコンドリアによって必要な量のATPが合成されることは非常に重要となります。このような性質を持つため、ミトコンドリアはエネルギー消費の活発な肝臓や筋肉に多く存在するというわけです。
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