理科生物学

5分で分かる「消化」と「吸収」三代栄養素の消化・吸収についても東大生物学科卒が分かりやすく解説

小腸の消化酵素による炭水化物の消化と吸収

唾液及び膵液に含まれる消化酵素であるアルファ-アミラーゼにより分解されたマルトースとマルトトリオースは、小腸の消化酵素によって最終段階の分解を受けます。

小腸の壁には、マルターゼグルコアミラーゼと呼ばれる消化酵素が存在し、この酵素が再びハサミのように機能することで、マルトースやマルトトリオースは、より小さな分子であるグルコースへと分解されるというわけです。分解されたグルコースは続いて小腸の壁にある絨毛から吸収され、肝臓を経由した後、静脈→動脈という流れに乗って身体全身へと運搬されていきます。

炭水化物に含まれるデンプンは、唾液や膵液の中のアミラーゼ及び小腸の消化酵素によって小さな分子であるグルコースに分解され、小腸の絨毛から吸収されました。

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炭水化物中に含まれるデンプンに対して、様々な臓器から分泌される唾液膵液小腸の消化酵素がそれぞれ作用することで、少しずつ小さな分子へと分解されていくということだな。

大きな分子のままでは小腸の壁を通過することができないため、グルコースという小さな分子へと変化させる必要があることを理解しよう。

食後の消化不良の原因には咀嚼が不足していることも挙げられるので、消化酵素があるとはいえ、しっかり噛むように気をつけておくと良いだろう。

タンパク質の消化・吸収

image by iStockphoto

炭水化物に続き、次はタンパク質の消化・吸収について解説します。

炭水化物の消化には、唾液・膵液・小腸の消化酵素が重要でしたが、タンパク質の場合は違いがあるのかどうかを見ていきましょう

胃液によるタンパク質の消化

炭水化物の消化にはアルファ-アミラーゼが重要でしたが、タンパク質にはこのアルファ-アミラーゼは作用しません。

代わりにタンパク質に作用するのが、胃液中に含まれるペプシンです。口の中で噛み砕かれて小さくなったタンパク質(肉・魚・卵など)は、酸性の液体である胃液に触れることでその構造が変化し、その後、ペプシンによってより小さな分子へと分解されます。

膵液によるタンパク質の消化

胃液に含まれるペプシンによって小さな分子へと切断されたタンパク質は、続いて十二指腸へと運ばれます。

十二指腸には膵臓から分泌された膵液が流れ込みますが、この膵液中に含まれるトリプシンキモトリプシンペプチターゼ等の働きによって、さらにタンパク質は小さな分子へと切断されるのです。タンパク質は無数のアミノ酸が結合してできている高分子ですが、これらの酵素の働きにより、単体のアミノ酸や、アミノ酸が複数繋がった分子であるペプチドへと変化していきます。

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