
「誇示する」
「誇示する」(こじする)も「大見得を切る」に非常に近い意味ですね。「誇示する」の「誇」は訓読みすると「誇り」(ほこり)と読み、「誇りを持ち名誉を感じること」「自信を持つこと」の意です。ですから、「誇示する」は「誇らしく思って示すこと」「得意になって見せつけること」になります。「自信気に大げさな言動をする」意味である「大見得を切る」と非常に類似した用語であると言えるでしょう。
「大見得を切る」の対義語は?
それでは次に反対語を見ていきましょう。
「自粛」
「大見得を切る」の反対語は、「控えめに遠慮がちに言ったり、やったりする」ことを示す言葉になります。そんな意味を持つことばのひとつが「自粛」(じしゅく)です。
「自粛」は、「自分から進んで、行いや言動、態度をつつしむこと」で、緊急事態時に外出を控えたり、身内に不幸があった年には華やかなイベントは避けたりしますが、これらも自粛の例ですね。
「自制」
「大見得を切る」が「自信を持って臆せずに言動する」ことであるのに対して、「自制」(じせい)とは、「自らが進んで行いや態度をつつしむこと」です。人間ですから誰にでも怒りや悲しみをその場で吐き出したい場面もありますが、そのような自分の感情を自らで抑えて敢えて言動や行動を控えることを意味します。
「大見得を切る」の英訳は?

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「大見得を切る」には、「歌舞伎で演じられるポーズや所作」という意味と「自信を持って大げさな言動をとる」という二つの意味がありますので、それぞれ英語ではどのような表現になるのかを見ていきましょう。
「Pose for dramatic effect」
歌舞伎では、「大見得を切る」という所作は具体的に言うと、「立ち止まって、劇的な効果を狙ってポーズをとること」です。ポーズとは、カメラに向かって自信のある角度やスマイルなどの決めポーズをとることですね。
「ポーズをとる」は英語でもそのまま「pose」になり、「劇的な」は「dramatic」。そして「効果」は「effect」になります。
英語で表現すると、「Pose for dramatic effect」が適切な表現であると言えるでしょう。
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