端的に言えば「手を尽くす」の意味は「あらゆる方法を試す」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
教材系のライターを10年経験した梨子なしこ太朗吉を呼んです。一緒に「手を尽くす」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/梨子なしこ太朗吉
本や雑誌を作り続ける文章職人。参考書から音楽誌まで、娯楽と言葉と実用をむすびつけることを自らも楽しみつつ、分かりやすく伝える。
「手を尽くす」の意味は?
「手を尽くす」には、次のような意味があります。
物事の実現や解決のために、あらゆる手段を試みる。
出典:goo辞書
あらゆる手段を試みるというのですから、重い深刻な事態の場合も多いものです。誰かの命を救う、倒産しそうな会社のために金策をする、結婚に対する反対が強い状況で打開策を探るなど、人生の一大事に使われる言葉でもあります。
「手を尽くす」の語源は?
次に「手を尽くす」の語源を確認しておきましょう。
ここでの「手」は抽象的な「手」であり、「手段」です。
「尽くす」はなくなるまで実施しつづけるという意味で、すべてを行う、やり尽くすということになります。
そこで「手を尽くす」では、もはや他の手段がなくなるまで、あらゆる手段、すべての手段を試し、実行するということになるわけです。
尽きてしまえば残りはないので、多くの場合に、手段は尽きたが結果は得られなかったということになりますから、悲しい結末も想定しておかなければなりません。
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