物理理科

5分でわかるドルトンの法則!大気の薄さと息苦しさは関係あるの?理系ライターが解説

よぉ、桜木建二だ。標高の高い山に登ると息がしづらかったりめまいがするなど体調不良になることがある。これは「空気が薄いから」とよく言われる。しかし、空気(大気圧)が高くても呼吸が出来ない場合もあれば逆に大気が薄くても呼吸を楽に出来る手段がある。それについてドルトンの分圧の法則から理系ライターのR175と解説していこう。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

R175

ライター/R175

関西のとある国立大の理系出身。学生時代は物理が得意で理科の教員免許も持ち。専門用語を日常生活に関連づけて初心者に分かりやすい解説を強みとする。

1.ドルトンの法則とは

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混合気体の分圧の合計が全体の圧力になるという法則。例えば、窒素が0.8気圧、酸素が0.2気圧なら、その混合気体の圧力は1気圧。また、分圧の比率はその気体の混合比に等しいです。空気の約80%は窒素で約20%が酸素であることから、分圧の比率もおよそ8:2となります。

1気圧とは?

1気圧とは?

image by Study-Z編集部

地球表面上には大気があり、普段は気にしませんが大気から約1.0×10^5Pa(正確には10133Pa)という圧力を受けていて、これは1m四方に10tの力がかかっている場合の圧力あるいは1cm四方に1kgの力をかけた程度の圧力に相当します。1cmサイコロの上に水1Lが入ったペットボトルを乗せたのと同程度と考えると、結構大きな「圧力」ですね。

1気圧という呼び方は、圧力の大きさを[Pa]という単位ではなく大気圧との比率で表したものです。2気圧なら大気圧の2倍、0.1気圧なら大気圧の1/10であることを意味します。

2.気体分子と圧力

2.気体分子と圧力

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まず、前提条件として気体の圧力は気体分子の衝突によるものと考えましょう。気体分子の衝突によるエネルギーが大きいほど圧力が高い状態です。

衝突のエネルギーを大きくするには2通り考えられますね。1つは気体分子の運動速度を速くする、つまり気体の温度を高くすること。もう一つは(体積を保ったまま)気体分子そのものを増やすことです。前者はぶつかってくる気体分子の数は同じですが、1つ1つが勢いよくぶつかってくるため衝突エネルギーのトータルは大きくなり。後者の場合、1つ1つの気体分子からの衝突は同じですが、衝突する分子が多くなるため衝突エネルギーが大きくなります。

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ここで言いたいことは、圧力の発生要因は気体分子の衝突であること。

気体の種類と圧力

気体の種類と圧力

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理想気体では気体分子の衝突エネルギーに気体の種類は関係ありません。どの気体分子であれ、気体分子の密度(一定体積内での個数)や温度(運動エネルギー)が等しければ同じ圧力が作用すると考えましょう。空気の主な成分は窒素と酸素ですが、同じ密度で存在しても窒素の方が酸素より圧力が高くなるとか、酸素なら低くなるというように、密度や温度が同じなのに気体の種類によって圧力が変わることはありません。

なぜならガスの種類によらずランダムに拡散していくから。気体分子それぞれの性質は無視しています。水素であれ酸素であれ窒素であれ、みな「気体分子」という同じくくりで考えるのです。また気体分子同士の化学反応も無視しています。ここではランダムというところがキーワード。ぶつかってくるかどうかは単純に確率の問題であるため、気体分子の数が多い(密度が高い)ほど圧力が高いという考えのもとドルトンの法則は成立しているのです。

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