熱力学物理理科

5分で分かる「熱力学第三法則」エントロピーやカルノーサイクルを用いて理系ライターがわかりやすく解説!

よぉ、桜木建二だ。今回のテーマは熱力学第三法則であるがこれを解説するにあたり、熱力学第二法則、そしてエントロピーの解説も必須だ。この記事ではそれらの解説もした後で第三法則を解説し、熱力学の基礎をおさらいすることを目的とする。特にエントロピーの概念への理解を深めることで熱力学のモヤモヤを取り除こう。理系ライターのR175と解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/R175

関西のとある国立大の理系出身。学生時代は物理が得意で理科の教員免許持ち。ほぼ全てのジャンルで専門知識がない代わりに初心者に分かりやすい解説を強みとする。

1.熱力学の法則

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熱量学は熱力学第一法則、第二法則、第三法則まであり、この記事のテーマは第三法則

内容は、絶対零度の時のエントロピーを0にするというもの。絶対零度はさておき、エントロピーとは一体何か?というところが引っかかりますね。そして何故このような基準が必要なのでしょうか。この記事ではまず、熱力学第三法則に関係の深い熱力学第二法則およびエントロピーについてそれぞれおさらいしていきましょう。

2.エントロピー

熱力学第三法則とエントロピーは切っても切り離せません。そんなエントロピーについて定めた熱力学第二法則の「エントロピー増大の法則」について見ておきましょう。

エントロピー増大の法則

エントロピーとは系の乱雑さのことで、何か変化が起きる時、この乱雑さが増大する方向にしか変化しないというものです。では、そもそもエントロピーという用語は何を意味するのでしょうか?

エントロピーの定義

エントロピーの定義

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エントロピーの定義式は上の通りになります。

(同じ系内の)周囲から入ってくるもしくは出て行く熱量を絶対温度で割ったもの。温度が高い割に熱の出入りが少なければエントロピーが低い、温度が低い割に熱の出入りが多いとエントロピーは高いということです。物質が何かしらの変化しようとする動きの度合いだとイメージしましょう。

\次のページで「絶対零度の時のエントロピー」を解説!/

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