大玉の中心が6に存在する時
小玉が存在し得る座標は1,2,3,4から任意の2つ、つまり6通り。どのような並べ方をしても、小玉は通ることが出来ます。このうち玉と玉or玉と壁の間隔を2以上空けられるのは小玉を1と2に置いた場合の1通りのみです。
大玉が通れる並び方
以上、大玉の中心座標が1~6の時の合計を考えると、小玉の並べ方は全部で6+3+3+3+3+6=24通りあるわけですが、このうち上から来た大玉が通れる並べ方は1+0+1+1+0+1=4通り。
<p今回のケースでは小玉の落下確率は100%で、大玉の落下確率は4/24=16.7%。玉の並び方はランダムですが、大玉が通れるような並び方は少なく、大玉が落下出来る確率は低くなるわけです。
3.ナッツによる対流現象
image by Study-Z編集部
対流とはイラストのように、中央付近のナッツが上に向かい、壁付近のナッツが下に向かう状態。なぜこのような動きが起きるのでしょうか。
ナッツが入った容器を上下に振ると、ナッツが浮き上がっていきますね。容器の壁に近い範囲では容器壁との摩擦があるため浮き上がりにくい。結果的に、中央付近にあるナッツが浮かび上がりやすい。すると、容器中央部分は下側が空いてくることになりますね。この空いた部分に壁側のナッツが流入してきます。すると、壁に近い領域のは下向きに流れることに。このようにして、「対流」現象が起きるわけです。ただし壁側付近で下向きに流れるのは極狭い範囲。このため大きいナッツは上向きの流れには乗れますが、下向きの流れには乗れません。
大きいナッツが下向きに流れに乗ろうとしても、下から打ち上げられるナッツと衝突してしまいます。よって、大きなナッツは「上に向かう」ことは出来ますが、「下に向かう」ことはできません。このため、大きなナッツが上の方に溜まるわけです。
大きいものほど上へ
ミックスナッツのように密度がほぼ同じで大きさの異なる粒子が混ざっている場合、それを上下に振ると大きいものほど上に集まってくるもの。ミックスナッツで一番大きいのがブラジルナッツであることが多いため、これを「ブラジルナッツ効果」と呼びます。
このようになる原因は2つ考えられ、1つは大きい粒は他の粒子と干渉して、下に落ちていきにくいのに対し小さい粒子は合間を縫って落ちていくため、結果的に大きなモノが上に残るという説。
もう1つは容器内で粒子が対流していると考えた場合に、下向きの動きをするのは壁に近い狭い範囲のみであり、大きい粒子は下に向かう流れに乗れないと考えられるためです。