今回は中学生の理科で習ったであろう「光の反射の法則」について学ぶぞ。

皆は暗闇の中をまっすぐ歩くことができるか。真っ暗だと周囲に何があるかわからず、進むのが怖いでしょう。光があるから人は物を見ることができる。光が物質の表面に当たると、特定の光は吸収され残りの光は反射する。そして反射した光で物の色がわかるんです。暗闇で懐中電灯やスマートフォンのライトをつけると光はまっすぐ進む。しかし、ガラスや水中に光が入ると光が曲がったり、反射したりする。

光は生活にも密着した単元です。そこで今回は光の性質、そして反射やその他光の現象についてを勉強する。解説は大学時代、小中高生を対象に家庭教師や塾講師をしていた科学館職員のたかはしふみかです。

ライター/たかはし ふみか

高校受験では光の進み方の作図に結構苦労した、国立大学工学部現役合格の科学館職員。国語が得意な文系寄り理系女子。

確認!光とは?反射とは?

まずは光の性質と反射という現象について確認していきます。

光の性質

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光は音と同じく波であり、電磁波(電場と磁場の変化を伝搬する波)の一種に分類されています。電磁波のうち、ある限られた範囲の波長(波の長さ)のことを光と呼んでいるのです。そして光のうち、人が見ることができる電磁波の範囲のものを可視光といいます。可視光とは波長が380~750nmの範囲にある電磁波のことです。

波長によって見える光の色が変わります。虹をイメージしてみてください。一番外側にある赤が最も波長が長く、一番内側の紫が最も波長が短くなっていますね。

image by Study-Z編集部

ちなみに波長の長さが可視光よりも長い電磁波を「赤外線」、短い電磁波を「紫外線」といいます。赤外線といえば赤外線カメラや赤外線通信リモコン、紫外線といえば殺菌消毒や日焼けのイメージですね。

目に見える光が可視光というのに対し、可視光よりも短い又は反対に長い波長の電磁波のことを「不可視光線」といいます。ちなみにレントゲンに使われているX線も、紫外線よりもさらに波長が短い不可視光線です。

光の反射

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コトバンクで調べると反射とは「波動が1つの媒質から他の媒質へ向って伝搬していくとき、境界面で一部分がもとの媒質内へ戻る現象」とされています。これだけ見ても意味が分からないですね。まず波動とは波のことです。ここでは光のことですね。そして波動を伝播(伝える)もののことを媒質、といいます。

光源(太陽や電球)から出た光はまっすぐと進む、これは経験的にわかっている人も多いでしょう。この直進した光が反射面である鏡に当たるとどうなるか。光が跳ね返る、つまり反射が起きるのです。

\次のページで「反射の法則 「入射角」と「反射角」」を解説!/

反射の法則 「入射角」と「反射角」

反射の法則 「入射角」と「反射角」

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入射角とは「入射する光と境界面に垂直な線との角度」のこと、反射角は「反射した光と境界面に垂直な線との角度」のことです。

光が反射した地点に垂直な線を書き入れます。そしてそこに出来た角度のうちを入射光側を入射角、反射光側を反射角と呼ぶのです。このとき入射光と反射光は必ず等しくなる、この法則は「反射の法則」と呼ばれています。

全反射とは?

全反射とは?

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光が異なる物質の中(例えば水から空気)へと進む場合、入射角がある角度を超えると光は全反射を起こします。

光が全反射するには次の2つの条件が必要です。

・ 入射角>屈折角

・ 屈折率>90度

全反射は、入射角が屈折角より大きくなった時に起こります。入射角が屈折角より大きくなるのは屈折率が大きい媒質から屈折率の小さい媒質に進んだ時です。水と空気の屈折率を比べると水よりも空気の屈折率の方が小さいため、水から空気に光が進んだ時に全反射が起こります。反対に、空気から水に進んでも全反射は起こりません。また、屈折率が90度を超え屈折することができず、と全反射が起きます。

全反射」についてはこちらの記事も読んでくださいね、「屈折」については後程改めて解説しますね。

これもおさえて!光の現象

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反射についてわかったところで、光に関する押さえておくべき現象をご紹介します。

\次のページで「光の屈折」を解説!/

光の屈折

Refraction photo.png
ajizai - http://www.docstoc.com/docs/130534946/Chapter-7-Refractive-index, パブリック・ドメイン, リンクによる

屈折とは界面で波の進行方向が変わることです。屈折は先ほど全反射の説明にも登場しましたね。水から空気など別な物質に光が進む時、その間にある境界を界面といます。

入射角と屈折角はどのような関係にあるのでしょうか。光が別の物質に進む時、入射角よりも屈折角の方が大きくなります。この関係をまとめた法則が屈折の法則とも呼ばれる「スネルの法則」です。

フェルマーの原理

フェルマーの原理

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フェルマーの原理とは簡単にいうと「光は最短時間で進める道を進む」というものです。皆さんは移動するとき、費用や時間を気にして最短距離となる経路か最短時間となる経路のどちらかを選ぶでしょう。しかし光は最最短時間で移動する経路を選ぶということがこの定理のポイントです。

空気中と水中での光の進み方を比べてると、光は水中よりも空気中で速く進みます。そのため、空中でたくさん進んで水中は短い距離を移動する方が移動時間は短くなるのです。

フェルマーの原理は1661年にピエール・ド・フェルマーによって発見されました。このフェルマーは「フェルマーの最終定理」で知られるあのフェルマーです。

光を伝達、光ファイバー

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光ファイバーとは電気信号を光の強弱に変えて遠くまで伝えることができるガラス繊維のことです。光ファイバーは光学繊維とも呼ばれています。一体どんな構造をしているのでしょうか。秘密は先程登場した「反射」です。

光ファイバーは光を届ける経路の役割を果たします。光ファイバーの中で光は反射しながら進んでいくのです。光ファイバーといえばインターネットのイメージがありますね。この光を届ける光ファイバーの技術は通信の他に、機械や体の中を検査するファイバースコープにも使われているのです。ファイバースコープは何千本もの光ファイバーを束ねていて、片方に接眼レンズやカメラ、もう片方にレンズが付いています。

光の性質

とても身近な光。経験で何となく光の進み方やその進路を知っていても、その法則などは覚えていない人も多いでしょう。光に関する法則ではまず反射の法則、「入射角=反射角」を覚えてくださいね。

光に関する現象といえば「反射」「屈折」「全反射」が基本です。また高校の物理には「スネルの法則」「フェルマーの原理」も登場するかもしれません。わからない用語や理解しづらい法則があればきちんと意味や内容を確認しましょう。自分の言葉で法則や現象をきちんと説明できるようになることは、入試での論文や記述問題の練習にもなります。

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物理理科電磁気学・光学・天文学

「光の反射の法則」はどんな法則?光の性質を科学館職員がわかりやすく解説!

今回は中学生の理科で習ったであろう「光の反射の法則」について学ぶぞ。

皆は暗闇の中をまっすぐ歩くことができるか。真っ暗だと周囲に何があるかわからず、進むのが怖いでしょう。光があるから人は物を見ることができる。光が物質の表面に当たると、特定の光は吸収され残りの光は反射する。そして反射した光で物の色がわかるんです。暗闇で懐中電灯やスマートフォンのライトをつけると光はまっすぐ進む。しかし、ガラスや水中に光が入ると光が曲がったり、反射したりする。

光は生活にも密着した単元です。そこで今回は光の性質、そして反射やその他光の現象についてを勉強する。解説は大学時代、小中高生を対象に家庭教師や塾講師をしていた科学館職員のたかはしふみかです。

ライター/たかはし ふみか

高校受験では光の進み方の作図に結構苦労した、国立大学工学部現役合格の科学館職員。国語が得意な文系寄り理系女子。

確認!光とは?反射とは?

まずは光の性質と反射という現象について確認していきます。

光の性質

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光は音と同じく波であり、電磁波(電場と磁場の変化を伝搬する波)の一種に分類されています。電磁波のうち、ある限られた範囲の波長(波の長さ)のことを光と呼んでいるのです。そして光のうち、人が見ることができる電磁波の範囲のものを可視光といいます。可視光とは波長が380~750nmの範囲にある電磁波のことです。

波長によって見える光の色が変わります。虹をイメージしてみてください。一番外側にある赤が最も波長が長く、一番内側の紫が最も波長が短くなっていますね。

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ちなみに波長の長さが可視光よりも長い電磁波を「赤外線」、短い電磁波を「紫外線」といいます。赤外線といえば赤外線カメラや赤外線通信リモコン、紫外線といえば殺菌消毒や日焼けのイメージですね。

目に見える光が可視光というのに対し、可視光よりも短い又は反対に長い波長の電磁波のことを「不可視光線」といいます。ちなみにレントゲンに使われているX線も、紫外線よりもさらに波長が短い不可視光線です。

光の反射

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コトバンクで調べると反射とは「波動が1つの媒質から他の媒質へ向って伝搬していくとき、境界面で一部分がもとの媒質内へ戻る現象」とされています。これだけ見ても意味が分からないですね。まず波動とは波のことです。ここでは光のことですね。そして波動を伝播(伝える)もののことを媒質、といいます。

光源(太陽や電球)から出た光はまっすぐと進む、これは経験的にわかっている人も多いでしょう。この直進した光が反射面である鏡に当たるとどうなるか。光が跳ね返る、つまり反射が起きるのです。

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