
2-4.葉緑体

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最後に1つ、重要なものを忘れてはいけませんね。植物は光合成色素という光合成を行うための組織を持っています。この色素が葉緑体(ようりょくたい)です。その中に含まれるのがクロロフィルという色素であり、葉緑素(ようりょくそ)ともいわれていますよ。植物が緑色に見えるのは、葉緑体が太陽光に含まれる赤色光と青色光を吸収し、緑色光を反射するからだとされています。つまり、ヒトの目には反射された緑色の光が入るために植物は緑に見えるのです。
葉緑体は光合成をする場ですから、たくさんの水・二酸化炭素・日光があっても、葉緑体なしでは光合成はできません。葉緑体の有無でどう変わるのか、こちらの記事をご覧ください。
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3.光合成によって何ができる?
光合成によってどのような反応がおこるのか、考えてみましょう。光合成は葉緑体によって行われ、反応物は水と二酸化炭素、光エネルギーを用いることがわかっていますね。また、光合成によって植物は自らの構造の基盤となる組織かつ栄養分となる炭水化物と酸素を生成します。これをまとめると、
葉緑体上: 水 + 二酸化炭素 ー(光エネルギー)→ 炭水化物 + 酸素
となりますね。これは便宜上の式ですから、もう少し整理してみましょう。炭水化物というのは糖質と食物繊維の合計ですから、今回はもっとも単純な構造をしている糖質、グルコースを用いることにします。さらに葉緑体、光エネルギーの表記を消してシンプルにまとめてみたのがこちらです。
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