国語言葉の意味

何で腰?語源は構え方?「本腰を入れる」の意味や類義語などを院卒日本語教師がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。「いつになったらお前らは受験勉強に本腰を入れるんだ!」って今日少しきつく生徒たちを叱ってしまってよ。まあ、生徒たちも気持ちが切り替わった様子だったから良かったんだが、この「本腰を入れる」っていう表現がピンと来ていない奴もいたんだよな。

この「本腰を入れる」っていうのは、簡単に言えば「本格的に物事に取り組む」っていう意味の表現だ。

今回は、その「本腰を入れる」について、院卒日本語教師の”むかいひろき”に解説してもらうぞ!

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く、日本で大学院修士課程を修了した日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。

「本腰を入れる」の意味や語源は?

image by iStockphoto

「本腰を入れる」という言葉は、見聞きしたり実際に使ったりしたことがあるという人が多いのではないでしょうか。一方で、正しく使用できているか聞かれたらどうですか?まずは「本腰を入れる」について、意味と語源を確認していきましょう。

「本腰を入れる」の意味は「本格的に物事に取り組む」

最初に、「本腰を入れる」の辞書での意味を確認していきましょう。国語系の辞典には「本腰」の形で辞書で紹介されていることが多いです。よって、「本腰」の意味を辞書で確認していきましょう。

本格的に物事に取り組もうとする姿勢
「ーを入れる」

出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「ほん-ごし【本腰】」

「本腰」は「本格的に物事に取り組もうとする姿勢」という意味でした。これに「入れる」を組み合わせると、「本格的に物事に取り組む」という意味になります。特に、これまで本格的には取り組んでいなかった物事に対し、改めて本格的に取り組み始めた場合に用いられることが多いです。

「本腰を入れる」の語源は腰の構え方!?

では、なぜ「本格的に物事に取り組む」という意味の言葉で「腰」が出てくるのでしょうか?一説には、この「本腰」は「本式の腰構え」の略だと考えられています。「本式の腰構え」というのは、「正しい腰の構え方」という意味です。かつて侍が嗜んでいた剣術や、現在にも続く柔道や空手道なども武道では、腰の構え方が大切になってきます。

「正しい腰の構え方で物事に取り組む」ということは、つまり「本格的に物事に取り組む」ということといえるでしょう

\次のページで「「本腰を入れる」の使い方を例文とともに確認!」を解説!/

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