国語言葉の意味

【慣用句】「提灯に釣り鐘」の意味や使い方は?例文や類語を元広告会社勤務ライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「提灯に釣り鐘」について解説する。

端的に言えば提灯に釣り鐘の意味は「釣り合わないこと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は広告会社で経験を積み、文章の基本と言葉の使い方を知るライターのHataを呼んだ。一緒に「提灯に釣り鐘」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Hata

以前は広告会社に勤務しており、多くの企業の広告作成経験を持つ。相手に合わせた伝え方や言葉の使い方も学び、文章の作成や校正が得意。現在はその経験をいかし、ライターとして活動中。

「提灯に釣り鐘」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「提灯に釣り鐘(ちょうちんにつりがね)」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「提灯に釣り鐘」の意味は?

「提灯に釣り鐘」には、次のような意味があります。

つりあいがとれないことのたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「提灯に釣り鐘」

「提灯(ちょうちん)」とは、細い割竹などで作られた枠に紙を貼り、底にロウソクを立てて光源としたもの。いわゆる昔の懐中電灯で、夜間の外出の際などに持ち歩き使われていました。

一方で「釣鐘(つりがね)」とは、鐘のひとつ。お寺の鐘楼などに吊るされています。大みそかに、棒でついて鳴らすシーンを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

これら「提灯」と「釣鐘」は見た目の形は似ていますが、その大きさや重さは差が大きく、比較になりません。このことから「提灯に釣鐘」とは“見た目は似ていても中身は釣り合いがまったくとれていない”ことをたとえる慣用句として、使われるようになりました。

なお、「提灯に釣り鐘」は比較にならないもののたとえではありますが、優劣をつけるものではありません。どちらかが良い悪いではなく、純粋に物事が釣り合っていないことを指す時に用いるのが「提灯に釣鐘」です。

「提灯に釣り鐘」の語源は?

「提灯に釣鐘」の言葉は、見た目の形が似ているのに釣り合わないことから生まれたものです。ですがこの言葉は本来は、男女の家柄や身分の違いをたとえて縁談の破談にするときに用いられていました。破談の際に、「私とあなたでは提灯に釣り鐘でしょう」と言えば、「身分が釣り合わないのでこの縁談はなかったことにしよう」という意味を指していたのです。

実際、浄瑠璃および歌舞伎の演目「仮名手本忠臣蔵(かなでぼんちゅうしんぐら)」に、身分が釣り合わない縁談として「提灯に釣り鐘」という言葉が使用されています。

ただしもともとは破談に限った言葉であっても、現在ではそうではありません。今では不釣り合いなものごと全体に「提灯に釣り鐘」という言葉を用いることが可能です。

\次のページで「「提灯に釣り鐘」の使い方・例文」を解説!/

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