

端的に言えば「竹を割ったよう」の意味は「さっぱりとした性質」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
年間60冊以上本を読み込んでいるヤマゾーを呼んだ。一緒に「竹を割ったよう」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/ヤマゾー
ビジネス本を中心に毎年60冊読破。本を通じて心に響く生きた日本語を学ぶ。誰にでも分かりやすい説明で慣用句を解説していく。
「竹を割ったよう」の意味は?
「竹を割ったよう」には、次のような意味があります。
気性がまっすぐなこと。素直で、悪いことのできない性格のたとえ。からたけを割ったよう。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「竹を割ったよう」
竹は、縦に切れ目を入れると、一直線に割れるという特徴があります。そのような様子から転じて、気性がさっぱりしていることを「竹を割ったよう」と表現するようになりました。気性とは、もって生まれた性質のこと。もしくは、気が強い様子を表す時にも使われることがあります。性質を表す慣用句であることから、「竹を割ったような性格」と人柄を伝える際に用いられるようになりました。
では、「竹を割ったような性格」とは、どのような人を差すのでしょうか。とくに難しく考える必要はありません。素直で悪いことができず、白黒はっきりさせたいようなタイプを想像するとよいでしょう。第一印象で自分が「さっぱりした性格だな」と感じたら、周囲に相手の人柄を伝える際に「竹を割ったよう」を使ってみてください。

よくある間違いで「竹を切ったよう」という表現がある。竹は、横から切ったあとに乾燥させ、縦に割るという流れが一般的だ。きれいに竹を半分にするには、「割る」という作業が欠かせない。だから「竹を切ったよう」という表現は誤りだ。間違えないように注意してくれよ。
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