この記事では「烏の行水」について解説する。

端的に言えば烏の行水の意味は「入浴時間が短い」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

中高生に英語や数学など、指導経験豊富なライター要を呼んです。一緒に「烏の行水」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/要

塾講師を5年していた経験がある。留学経験があり、学生時代は留学生と英語でコミュニケーションを取っていた。日本語とは違った英語の感覚をわかりやすく伝える。

「烏の行水」の意味や語源・使い方まとめ

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「烏の行水(からすのぎょうずい)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。「烏(カラス)」という漢字は「鳥(トリ)」と似ていますが、全く異なります。間違えないように注意してくださいね。

それでは早速「烏の行水」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「烏の行水」の意味は?

「烏の行水」には、次のような意味があります。

1.入浴時間が短いことのたとえ。

出典:goo辞典「烏の行水」

1.たらいに湯や水を入れ、その中でからだを洗い流すこと。また、その湯や水。
2.潔斎 (けっさい) のため、水や湯でからだを清めること。

出典:goo辞典「行水」

「烏の行水」とは、お風呂に入っている時間が短いことを表す際の例えです。単に「入浴が早い」という意味だけでなく、『きちんと洗わずに終えてしまう』というマイナスの意味も持つケースもあります。使う際には、相手に悪い印象を与えすぎないように注意が必要です。

漢字がとても似ていますが、「烏(からす)」は鳥(とり)よりも1画少なくなっています。意味や読み方が全く違うので、よく確認してくださいね。

また、「行水(ぎょうずい)」という言葉には、お湯や水で体を清めると意味もあります。一方で、たらいに入れたお湯や水で体を洗うという意味もあるのです。簡単に言えば、お風呂や入浴のこと。昔はシャワーがなかったため、桶を使って体を洗っていたのです。もともとは体を清めるという仏教の用語ですが、普段にも使う表現になったと言われています。読み方は、「ぎょうすい」ではなく「ぎょうずい」です。間違えないように正しく覚えてくださいね。

「烏の行水」の語源は?

次に「烏の行水」の語源を確認しておきましょう。

語源となっているのは、どこに行っても見かける「カラス」です。カラスの習慣をもとにした表現になります。

カラスは日本だけでなく、世界中にいる鳥です。真っ黒の外見から「不吉」や「魔女の手先」などのマイナスのイメージを持たれることもあります。しかし、昔の神話にも登場する生き物で、神の使いとして考えられていたのです。また、とても知能が高く、人の顔を覚えたり言葉を真似したりすることも出来ると言われています。

カラスというと、ゴミを漁っているイメージを持つのではないでしょうか。あまり綺麗なイメージはありませんよね。しかし、カラスはとてもきれい好きで、水浴びを毎日行っています。水浴びによって、羽の汚れや寄生虫を落としているのです。ただ、その水浴びはとても短く、1~3分ほどで終わってしまいます。

水浴びはするけれど、とても短い時間から「烏の行水」と言われるようになったそうです。

「烏の行水」の使い方・例文

「烏の行水」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「烏の行水」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.兄のお風呂は烏の行水だから、温泉に行っても全く楽しめていない。
2.お風呂が嫌いな娘は、いつも烏の行水だ。
3.夫のお風呂は烏の行水で、体がしっかり洗えているのかといつも疑問に思う。

「烏の行水」は、基本的に”入浴時間が短い”という意味で使われています。ささっと済ませてお風呂の時間が短いという人は、意外とたくさんいますよね。お風呂があまり好きではない人も多く、男性やご高齢の方は簡単に済ませてしまう人も多いのです。

「烏の行水」の類義語は?違いは?

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「烏の行水」の類義語としては、「ひと風呂(ひとふろ・ひとっぷろ)」があります。意味や使い方を見ていきましょう。

「ひと風呂」

「ひと風呂」には、以下の意味があります。

1.風呂に1回はいること。
2.さっと入浴をすませること。

出典:goo辞典「ひと風呂」

「ひと風呂」には、2つ意味があります。

1つ目は、1回入浴を行うという意味です。「一風呂浴びよう」といったように、1回お風呂に入るというケースに該当します。

2つ目の意味は、「烏の行水」と同様に『入浴時間が短い』というものです。『短い』という意味までは含みませんが、「さっと済ませる」という様子からあまり時間がかからないというニュアンスまで含んでいます。

「ひと風呂」というと、1つ目の意味で用いられていることが多いです。正しい意味で解釈できるよう、シーンや文脈から推測しましょう。

\次のページで「「烏の行水」の対義語は?」を解説!/

「烏の行水」の対義語は?

「烏の行水」の対義語には、以下の2つが挙げられます。

1.「腰抜け風呂」(こしぬけぶろ)
2.「垢も身の内」(あかもみのうち)

今回は、「垢も身の内」について見ていきましょう。

「垢も身の内」

「垢も身の内」とは、『垢も体の一部なのだから、そんなに長時間かけてお風呂に入って、念入りに体を洗う必要はない』という意味のことわざです。一般的には、長湯をする人や、長くお風呂に浸かっている人をからかった表現になります。

具体的には、以下のように用いられますよ。

1.垢も身の内と言われてから、長風呂をしないようにしている。
2.垢も身の内と言って、嫌いなお風呂を避けている。
3.(お風呂が長い人に対して)「垢も身の内」という言葉を知ってる?【からかった表現】

使い方はいろいろですが、あまり良い印象を与える言葉ではありません。むやみに使わず、仲の良い人や家族など冗談が言い合える関係の人に使う方が良いでしょう。相手に悪い印象を与えないよう、注意してくださいね。

「烏の行水」の英訳は?

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「烏の行水」は、英語では「a quick dip in the tub.」という表現を用います。

\次のページで「「a quick dip in the tub.」」を解説!/

「a quick dip in the tub.」

「a quick dip in the tub.」は、「烏の行水」として辞書に載っている表現です。

「quick」は『早く』、「dip」は『ちょっと浸す』という意味があります。直訳すれば、「バスタブの中に早く浸す」という意味です。普段は「烏の行水」と同じ意味で用いられています。

具体的には、以下のように用いられることが多いです。

1.I take a quick dip.
私は、烏の行水をする。


2.My sister always has a quick dip in the tub.
私の姉はいつも烏の行水をする。


3.Your bath is just a quick dip in the bath.
あなたのお風呂は、まさに烏の行水だ。

1つ目と2つ目の例文は、「take」や「have」の目的語として「a quick dip in the tub」を用いて、「烏の行水をする」という意味になります。

3つ目の例文は、「a quick dip in the tub」を補語として用いている表現です。

さまざまな言い回しに使えるので、使い方まで覚えてみてくださいね。

「烏の行水」を使いこなそう

この記事では「烏の行水」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「烏の行水」は、お風呂の時間が短いというで使われています。烏が持っている習慣から生まれた言葉なんですね。漢字が似ている鳥(とり)と烏(からす)ですが、ここでは烏(からす)が正解です。間違えて「鳥の行水」にならないよう、注意してください!

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【慣用句】「烏の行水」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「烏の行水」について解説する。

端的に言えば烏の行水の意味は「入浴時間が短い」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

中高生に英語や数学など、指導経験豊富なライター要を呼んです。一緒に「烏の行水」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/要

塾講師を5年していた経験がある。留学経験があり、学生時代は留学生と英語でコミュニケーションを取っていた。日本語とは違った英語の感覚をわかりやすく伝える。

「烏の行水」の意味や語源・使い方まとめ

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「烏の行水(からすのぎょうずい)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。「烏(カラス)」という漢字は「鳥(トリ)」と似ていますが、全く異なります。間違えないように注意してくださいね。

それでは早速「烏の行水」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「烏の行水」の意味は?

「烏の行水」には、次のような意味があります。

1.入浴時間が短いことのたとえ。

出典:goo辞典「烏の行水」

1.たらいに湯や水を入れ、その中でからだを洗い流すこと。また、その湯や水。
2.潔斎 (けっさい) のため、水や湯でからだを清めること。

出典:goo辞典「行水」

「烏の行水」とは、お風呂に入っている時間が短いことを表す際の例えです。単に「入浴が早い」という意味だけでなく、『きちんと洗わずに終えてしまう』というマイナスの意味も持つケースもあります。使う際には、相手に悪い印象を与えすぎないように注意が必要です。

漢字がとても似ていますが、「烏(からす)」は鳥(とり)よりも1画少なくなっています。意味や読み方が全く違うので、よく確認してくださいね。

また、「行水(ぎょうずい)」という言葉には、お湯や水で体を清めると意味もあります。一方で、たらいに入れたお湯や水で体を洗うという意味もあるのです。簡単に言えば、お風呂や入浴のこと。昔はシャワーがなかったため、桶を使って体を洗っていたのです。もともとは体を清めるという仏教の用語ですが、普段にも使う表現になったと言われています。読み方は、「ぎょうすい」ではなく「ぎょうずい」です。間違えないように正しく覚えてくださいね。

「烏の行水」の語源は?

次に「烏の行水」の語源を確認しておきましょう。

語源となっているのは、どこに行っても見かける「カラス」です。カラスの習慣をもとにした表現になります。

カラスは日本だけでなく、世界中にいる鳥です。真っ黒の外見から「不吉」や「魔女の手先」などのマイナスのイメージを持たれることもあります。しかし、昔の神話にも登場する生き物で、神の使いとして考えられていたのです。また、とても知能が高く、人の顔を覚えたり言葉を真似したりすることも出来ると言われています。

カラスというと、ゴミを漁っているイメージを持つのではないでしょうか。あまり綺麗なイメージはありませんよね。しかし、カラスはとてもきれい好きで、水浴びを毎日行っています。水浴びによって、羽の汚れや寄生虫を落としているのです。ただ、その水浴びはとても短く、1~3分ほどで終わってしまいます。

水浴びはするけれど、とても短い時間から「烏の行水」と言われるようになったそうです。

「烏の行水」の使い方・例文

「烏の行水」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「烏の行水」の類義語は?違いは?」を解説!/

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