この記事では「明窓浄机」について解説する。

端的に言えば明窓浄机の意味は「学習にふさわしい明るく、清潔な書斎」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

営業マネージャーとして勤務し、カナダでの留学を経てライターとして活動中のナガタナミキを呼んです。一緒に「明窓浄机」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ナガタ ナミキ

外資企業の営業マネージャーとして勤務し、相手に伝わる会話表現やコーチングスキルについて学ぶ。カナダでの留学を経て、言葉の持つニュアンスや響きを大切にするライターとして現在活動中。

「明窓浄机」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「明窓浄机(めいそうじょうき)」の意味や語源・使い方を確認していきましょう。

「明窓浄机」の意味は?

「明窓浄机」には、次のような意味があります。

明るく清潔で、勉学に適した書斎のたとえ。

出典:四字熟語辞典(学研)「明窓浄机」

明るく清潔で、落ち着いて勉強できる書斎の形容。読書や執筆に適している場所。明るい窓と塵ちり一つない清潔な机の意から。
▽「机」は「几」とも書く。

出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「明窓浄机」

「明窓浄机」とは清潔な・整頓された書斎の佇まいを表す四字熟語です。漢字に「窓」と「机」が使われていることからも、読書や執筆に適した室内を連想させます。曇りのない窓から光が差し込み、明るい室内に整理整頓された机が置かれている様子から、転じて「落ち着いて勉強できる空間」を表す言葉となりました。

※「机」は「几」と表記されることがあります。「浄机明窓(じょうきめいそう)」は同義語です。
※「書斎」と聞くと、本棚に囲まれた個室を思い浮かべるかもしれません。その多くは個人宅にある執筆や読書・研究などを行う部屋を指しますが、現代ではタブレット端末やパソコンが置かれる場合も少ないのではないでしょうか。

\次のページで「「明窓浄机」の語源は?」を解説!/

「明窓浄机」の語源は?

この項では「明窓浄机」の語源についてご紹介します。まずは熟語ごとに分けてそれぞれの意味を確認しましょう。

「明窓」
・光の差し込む明るい窓
・気持ちの良い窓辺


「浄机」
・塵やほこりのない机
・綺麗に片付けられた(掃除の行き届いた)机

「明窓浄机」の語源はいたってシンプルです。本来の意味である「明るい窓」と「清潔な机」が結びつき、そこから学問にふさわしい空間を表す熟語となりました。調べ物をしたり、文字を綴る場合にはいくつかの道具を必要とするでしょう。たとえば電子機器以外では文献、筆記具、紙類などがあげられますが、これらが常に手の届く場所に保管されており、空間が明るく清潔であることが、余計なストレスを感じることなく作業に集中するために必要な要素です。

「明窓浄机」とは反対に、もしも部屋が散らかっており、必要な道具すら埋もれた状態であればどのように感じるでしょうか。窓も曇り、机にはほこりが溜まり、決して集中できる環境とはいえません。

「明窓浄机」の使い方・例文

「明窓浄机」の使い方を例文を通して確認しましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.新しい部屋には明窓浄机な書斎を作る予定だ。沢山収納ができる特別な本棚を置きたいので、毎日カタログを眺めている。また、大きな窓があると光や風を部屋に通すことができるので、こちらもデザインを検討中だ。

2.彼はスーツの仕立て職人で、数年前からこの街で洋服店を営んでいる。縫製を行うアトリエに以前訪れたことがあるが、ほこり一つない明窓浄机な空間だった。

3.友人の部屋は決して広くはないが、必要なものが揃い整理整頓されており、まさに明窓浄机な空間だ。毎日掃除をして綺麗に保つことを心掛けているそうだ。

4.職場はデスクごとに壁で仕切られて部屋のようになっているのだが、使い方に個人の性格が出ていて面白い。たとえば両隣の様子は全く対照的で、一方は明窓浄机、いつ見ても片付いている。もう一方は物で溢れ返り、いつからあるのか分からないお菓子が散らばっている。どちらが丁寧で正確な仕事を行うかは一目瞭然だ。

例文からも分かるように「明窓浄机」とは整った空間を示す言葉です。たとえ道具や衣類などが綺麗に管理されていたとしても、それだけでは「明窓浄机」とはいいません。小物の一点一点が美しいというだけでなく、全体としての部屋・空間が明るく清潔に感じる場合に使われるので注意しましょう。

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「明窓浄机」の類義語は?違いは?

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それではここで「明窓浄机」の類義語を確認しましょう。

「清掃浄机」

「清掃浄机(せいそうじょうき)」とは、勉強に集中できる明るく綺麗な書斎のことをいいます。日の光が差し込む窓と、塵一つない清潔な・清掃された机が語源です。

「明窓浄机」の関連語は?

続いて「明窓浄机」の関連語を確認しましょう。ここでは「明窓浄机」の重要な要素である「窓」や「勉学」にまつわる言葉、また「清潔さ」に関する四字熟語などをご紹介します。

「蛍窓雪案」

「蛍窓雪案(けいそうせつあん)」とは、苦労しながらも勉学に励むこと、その様子を表す四字熟語です。「蛍窓」とは蛍の光に照らされた明るい窓をいいます。また「案」とは机のことなので、「雪案」とは雪明かりで机の上が明るいことです。貧しいために満足に明かりを灯すことができず、代わりに自然の光(蛍や雪)を利用して勉学に励むことから、その熱心な姿勢を伝えています。夏と冬の情景が目に浮かぶ表現です。

「雪案蛍窓(せつあんけいそう)」ともいいます。

「和敬清寂」

「和敬清寂(わけいせいじゃく)」とは、茶道において主人と客人が互いを敬うこと、そして茶室・茶庭(ちゃてい)・茶器を清らかに保つことです。熟語前半の「和・敬」とは主人と客人の心得であり、後半の「清・寂」は茶室の道具や空間に対する心得を表しています。

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「清浄無垢」

「清浄無垢(せいじょうむく)」とは、清らかで汚れがない様子をいいます。心が清らかで澄んでいるので、煩悩がないことを表しているのです。「明窓浄机」が空間の清らかさを表すのに対して、「清浄無垢」では心・内面の美しさを表していますね。

「明窓浄机」の英訳は?

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最後に「明窓浄机」の英語表現を確認しましょう。

「dustless desk by a well-lit window」

「明窓浄机」を英語で表すと dustless desk by a well-lit window となります。明るい窓のそばにほこりの無い机がある状態です。

「明窓浄机」を使いこなそう

「明窓浄机」に関して
清潔で整頓された空間(書斎)の佇まいを表す
転じて学問や執筆に適した空間のこと
類義語は「清掃浄机」
などが確認できました。

窓と机という情報から、空間全体の清らかさまで想像することができる言葉でしたね。みなさんの理想の勉強部屋や空間はありますか?また、身の回りに「明窓浄机」を体現するような空間はあるでしょうか。ぜひ実際にイメージを膨らませてみましょう。

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【四字熟語】「明窓浄机」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「明窓浄机」について解説する。

端的に言えば明窓浄机の意味は「学習にふさわしい明るく、清潔な書斎」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

営業マネージャーとして勤務し、カナダでの留学を経てライターとして活動中のナガタナミキを呼んです。一緒に「明窓浄机」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ナガタ ナミキ

外資企業の営業マネージャーとして勤務し、相手に伝わる会話表現やコーチングスキルについて学ぶ。カナダでの留学を経て、言葉の持つニュアンスや響きを大切にするライターとして現在活動中。

「明窓浄机」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「明窓浄机(めいそうじょうき)」の意味や語源・使い方を確認していきましょう。

「明窓浄机」の意味は?

「明窓浄机」には、次のような意味があります。

明るく清潔で、勉学に適した書斎のたとえ。

出典:四字熟語辞典(学研)「明窓浄机」

明るく清潔で、落ち着いて勉強できる書斎の形容。読書や執筆に適している場所。明るい窓と塵ちり一つない清潔な机の意から。
▽「机」は「几」とも書く。

出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「明窓浄机」

「明窓浄机」とは清潔な・整頓された書斎の佇まいを表す四字熟語です。漢字に「窓」と「机」が使われていることからも、読書や執筆に適した室内を連想させます。曇りのない窓から光が差し込み、明るい室内に整理整頓された机が置かれている様子から、転じて「落ち着いて勉強できる空間」を表す言葉となりました。

※「机」は「几」と表記されることがあります。「浄机明窓(じょうきめいそう)」は同義語です。
※「書斎」と聞くと、本棚に囲まれた個室を思い浮かべるかもしれません。その多くは個人宅にある執筆や読書・研究などを行う部屋を指しますが、現代ではタブレット端末やパソコンが置かれる場合も少ないのではないでしょうか。

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