
端的に言えば縁は異なものは「人との縁とは、予測できない面白いものであること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
営業マネージャーとして勤務し、カナダでの留学を経てライターとして活動中のナガタナミキを呼んです。一緒に「縁は異なもの」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ナガタ ナミキ
外資企業の営業マネージャーとして勤務し、相手に伝わる会話表現やコーチングスキルについて学ぶ。カナダでの留学を経て、言葉の持つニュアンスや響きを大切にするライターとして現在活動中。
「縁は異なもの」の意味は?
「縁は異なもの」には、次のような意味があります。
男女の縁はどこでどう結ばれるかわからず、不思議でおもしろいものであるということ。縁は異なもの。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「縁は異なもの味なもの」
「縁は異なもの」とは、縁が予測不可能で奥深いものであることを表す慣用句です。「縁は異なもの味なもの」と表記されることもありますよ。
周囲からすれば「どうしてこの二人が?」と驚くような意外な男女関係に対してや、どのように出会ったのか想像もつかないような間柄に対して「縁は異なもの」ということができます。たとえば昔は喧嘩ばかりしていたクラスメートたちが数年後に結婚していた、というような場合です。何があったのか全く事情を知らない周囲にしてみれば、「縁は異なもの」と感じるかもしれません。
本来は異性関係・恋愛関係において用いられる言葉です。ただし現代ではより幅広い意味での人と人との出会いに対してや、場所や仕事に対して使われることがあります。異性関係以外では基本的に誤用とみなされますが、いずれの場合にも「縁は異なもの」、つまり縁とは不思議で奥深いものであることに変わりはありません。
「縁は異なもの」の語源は?
本来「縁」とは仏教用語で「巡り合わせ」を意味するものでした。転じて、人の予想を超えた力として他者との結びつきを促すものと考えられました。また「異なもの」とは他のものと異なった・違っているという意味を想像させますが、ここでは「特別に際立っている・不思議で説明がつかないもの」を表していますよ。
※江戸時代に流行した「江戸系いろはかるた」に収録されたことで有名になったといわれています。
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