「心臓に毛が生えている」の使い方・例文
「心臓に毛が生えている」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
使われるシーンによって、どんな意味で解釈すべきかを見極める必要があります。細かいニュアンスまで、チェックしてみてください。
この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.(社長の前でも平然とプレゼンしている様子に対して)彼は、心臓に毛が生えているね。
2.心臓に毛が生えるくらい度胸があったから、彼女はこのチームのエースになったのだ。
3.部長にタメ口を使うなんて、心臓に毛が生えているに違いない。
1つ目と2つ目の例文は、プラスの意味で用いられています。基本的には、「度胸がある」という褒め言葉になっていますね。「物怖じしない」「堂々としている」と解釈しても、理解することが出来ますよ。
3つ目の例文は、発言をした人の意図や言い方によって、意味が異なります。「度胸があるなあ」と感心している場合もあれば、「なんて厚かましい・図々しいんだ!」と皮肉が込められている場合もあるのです。
シーンや発言した人の意図をくみ取って、どういった意味で使われているのかを考えてみてください。プラスの意味で使えば、褒め言葉としても使えます。ぜひ、普段の会話の中に取り入れてみましょう。
1.神経が図太い(しんけいがずぶとい)
2.男気/漢気のある(おとこぎのある)
3.肝っ玉が大きい(きもったまがおおきい)
4.腹のすわった(はらのすわった)
5.怖いもの知らず(こわいものしらず)
6.大胆不敵な(だいたんふてきな)
7.臆するところがない(おくするところがない)
8.土性骨のある(どしょうぼねのある)
9.剛胆不敵(ごうたんふてき)
10.豪胆無比(ごうたんむひ)
11.豪胆不敵(ごうたんふてき)
ここでは、「大胆不敵な」について見ていきましょう。
「大胆不敵な」
「大胆不敵」とは、「度胸が据わっていて、全く恐れない事・様」という意味があります。
大胆というのは”度胸があって気後れしない様子”、不敵は”恐れを知らずに敵を敵だと感じない様子”を表しているのです。言動や性格について、恐れを知らない様子を指します。
基本的には、プラスの意味で用いられますが、「図々しい」というマイナスの意味も持っているのです。「心臓に毛が生えている」とほぼ同じ意味で使えます。
具体的な使い方は、以下の例文で見ていきましょう。
1.先輩はとても大胆不敵で、キャリアを順調に積んでいる。
2.彼女の大胆不敵な行動は、試合の勝利に貢献した。
3.私の親友は大胆不敵で、空気が読めないことがある。
1つ目と2つ目の例文は、「度胸がある」「恐れがない」という意味で使われています。プラスの意味で用いられますね。
3つ目の例文は、「図々しい」というマイナスの意味で使われています。
「心臓に毛が生えている」の対義語は?
「心臓に毛が生えている」の対義語には、以下のようなものがあります。
1.小心翼々(しょうしんよくよく)
2.戦々恐々(せんせんきょうきょう)
今回は、「小心翼々」について見ていきましょう。
「小心翼々」
「小心翼々」は、『気が小さく臆病な様子』を表します。この言葉は、臆病でびくびくしているマイナスな意味ですが、注意深く慎重であるというプラスの意味もあるのです。
語源は、儒教の基本経典と言われています。周の文王を褒める際に使われた言葉です。
具体的には、「普段は小心翼々な彼女だが、いざという時には心臓に毛が生えているような行動を取る」となります。普段は気が小さい彼女でも、いざという時は大胆に度胸のある行動をするという意味ですね。
「心臓に毛が生えている」の英訳は?
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「心臓に毛が生えている」は、英語では「have a lot of nerve」と言います。決まった言い回しなので、ぜひ覚えてくださいね。
「have a lot of nerve」
「have a lot of nerve」は、直訳すると「鉄の神経を持っている」という意味です。鉄のように強い神経を持つという意味から転じて、度胸がある、物怖じしないという意味があります。
具体的には、「She has a olt of nerve.」(彼女は心臓に毛が生えたような人です)などです。
「心臓に毛が生えている」を使いこなそう
この記事では「心臓に毛が生えている」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「心臓に毛が生えている」は、シーンによってマイナスの意味もプラスの意味も持つ言葉です。正しい意味を理解し、会話の流れや文脈から意味が見極められるようにしましょう。