化学物質の状態・構成・変化理科

3分で簡単共有結合結晶!どんな結晶のこと?例えば何がある?理系学生ライターがわかりやすく解説

ダイヤモンド(炭素)

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共有結合結晶の中で最も有名なものは、ダイヤモンドでしょう。ダイヤモンドは炭素の共有結合結晶であり、炭素原子間が四面体状の共有結合で結ばれています。また、ダイヤモンドは天然に存在する物質の中で最も硬いとされており、電気を通しません。そのため、工業的価値は高く、研磨剤切断用の刃などに用いられています。見た目が非常に美しいことから、ダイヤモンドは宝石としての価値も高いですよね

天然のダイヤモンドは、地面奥深くの高温高圧条件下で時間をかけて出来上がります。最近は、このような条件を機械で再現することにより、人工ダイヤモンドも作られるようになりました。ちなみに、現在、ダイヤモンドの総産出量はロシアが最も多いとされていますよ。

実は、身近なところにも炭素からなる材料はあります。それは、鉛筆やシャープペンシルなど芯です。しかしながら、鉛筆の芯は、ダイヤモンドとは似て非なるものですよね。それもそのはず、鉛筆の芯は黒鉛と呼ばれるもので、完全な共有結合結晶ではありません。そのため、黒鉛はダイヤモンドに比べて、強度は劣ります。そして、黒鉛は平面構造をもち、その平面上に自由電子が存在するので、電気伝導性がありますよ。このように、同じ元素から成るが、構造や性質が異なるもののことを同素体と呼びます

クリスタル・水晶・石英(二酸化ケイ素)

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続いて、二酸化ケイ素を紹介ますね。二酸化ケイ素は、共有結合結晶となることが知られています酸素原子とケイ素原子が四面体状の共有結合で結びついているのです。二酸化ケイ素は、クリスタルの主成分ですよ。クリスタルの別名は水晶石英です。二酸化ケイ素は、ダイヤモンド同様、工業的な価値が高いとされています。

二酸化ケイ素の結晶に、電気を通すと、高周波で振動するのです。このとき、振動数が一定であることから、時計に利用されていますよ。このような時計のことを、クォーツ時計といいます。また、近年では、コンピュータや無線通信などにも、二酸化ケイ素の結晶は用いられるようになりました。

また、二酸化ケイ素が原料となる工業生産は多くあります。例えば、ガラスです。ガラスの主な原料は、珪砂、ソーダ灰、石灰ですが、珪砂の主成分は二酸化ケイ素ですよ。また、食品用の乾燥材として使われているシリカゲルも、二酸化ケイ素から作られていますよ。

 

シリコン(ケイ素)

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最後に、シリコンについて学びましょう。シリコンは、単体のケイ素で、共有結合結晶となることが知られています。ダイヤモンドや二酸化ケイ素と同様に、四面体状の共有結合でケイ素原子同士が結びついていますよ。シリコンは、半導体の原料であり、工業的な価値は非常に高いです

半導体部品には、電気を一方向にしか流さない素子であるダイオード、電流増幅素子であるトランジスタ、スイッチング素子であるMOSFETなどがあります。これらは、PCやスマートフォンの頭脳であるCPUに組み込まれていますよ最新のCPUに内蔵されている半導体素子の数は1億個を超えるようです

また、これらの半導体はインバータコンバータにも使用されています。インバータやコンバータは、モーター制御などに用いられており、今や電気自動車や鉄道車両には不可欠な回路です。これらに加えて、太陽光発電に用いる太陽電池(ソーラーパネル)にも、シリコンが使用されていますよ

\次のページで「共有結合結晶について理解を深めよう!」を解説!/

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