国語言葉の意味

軍配で勝敗を示す?「軍配が上がる」の意味や使い方、類義語などを院卒日本語教師がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。昨日、久々にテレビでサッカーの試合を見てたんだよ。3対2の白熱した試合でさ、最終的に俺の応援しているチームに軍配が上がったんだよな。ん?どっちが勝ったのか分かんねぇって顔してるな…。

この「軍配が上がる」っていうのは、簡単に言えば「勝利する」っていう意味の表現だ。

よし、今回はこの「軍配が上がる」について、院卒日本語教師の”むかいひろき”に解説してもらうことにするか。むかい、頼んだぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で2年間働き、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。

「軍配が上がる」の意味や語源は?

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「軍配が上がる」という言葉、たまに見聞きすると思います。しかし、意味は?と言われると自信がない人も多いかもしれませんね。まずは、その「軍配が上がる」の意味や語源について確認していきましょう。そもそも「軍配」とは何かについても、確認していきます。

「軍配が上がる」の意味は「勝利する」

まずは「軍配が上がる」の意味について、辞書を参考にしつつ確認していきましょう。

相撲で、勝ち力士を示す行司の軍配うちわが上がる。転じて、勝敗・善悪などの判定で勝利が示される。

出典:大辞林 第三版(三省堂)「軍配が上が・る」

「軍配が上がる(ぐんばいがあがる)」は、辞書によると「勝敗・善悪などの判定で勝利が示される」という意味の慣用表現です。スポーツの試合や意見が2つ以上に分かれた議論などで、勝った側を示す際に使用します。簡単に言えば「勝利する」という意味ですね。

「軍配が上がる」の語源は相撲!そして「軍配」って何?

次に、「軍配が上がる」の語源について説明します。辞書にも記載があった通り、「軍配が上がる」は相撲が由来の言葉です。相撲では勝負がついた際に、行司が勝った力士の方向に軍配を上げます。このことから「勝利を示す」という意味で「軍配が上がる」が使用されるようになったと考えられていますね。

また、この「軍配」は「軍配団扇(ぐんばいうちわ)」の略で、元々は武将が軍を指揮する際に使った丈夫な団扇のことを言いました。戦場で使われていた「軍配団扇」が、平和になった江戸時代以降に相撲でも使用され始めたようです。

\次のページで「「軍配が上がる」の使い方を例文とともに確認!」を解説!/

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