端的に言えば「爪に火をともす」の意味は「倹約する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役塾講師で文系科目のスペシャリストである「すけろく」を呼んです。一緒に「爪に火をともす」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/すけろく
現役文系講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。
#1 「爪に火をともす」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「爪に火をともす」の意味や使い方を見ていきましょう。この慣用句には、いったいどのような意味があるのでしょうか
「爪に火をともす」の意味は?
まずは、国語辞典での定義から。「爪に火をともす」には、次のような意味があります。
〔蠟燭(ろうそく)の代わりに爪に火をともす意〕
出典:大辞林 第三版(三省堂)「爪に火をともす」
「爪に火をともす」は、極端に倹約することやひどくケチであることを表す言葉です。問題は、どうして爪に火をともす(=点ける)ことが、そのような意味になるのかということでしょう。
元々、火をともして灯りにするのは蝋燭(ろうそく)の役割であるはずです。しかしながら、その蝋燭の代金ですら惜しむがゆえに伸びた爪に火をともしてその代わりにしようと考えました。
実際に爪に火がともるのかというと、かなりあやしい部分もありますが、そのぐらい極端な倹約に励む様子であることがうかがえます。場合によっては、それを「ケチ」と表現するのでしょう。
「爪に火をともす」の使い方・例文
「爪に火をともす」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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