化学

5分でわかる「錬金術」その歴史は?本当に可能なの?元塾講師がわかりやすく解説

2.錬金術師がもたらした成果

錬金術師の試みが全て失敗だったかといえば、決してそうではありません。錬金術自体はうまくいかずとも、科学技術の発展や別の物質の発見に貢献したことは間違いないからです。

2-1.蒸留技術

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錬金術を試みる錬金術師(科学者)であれば、誰もが試す方法があります。それは「複数の物質を混ぜ合わせること」「生成物を取り出すこと」です。何もないところから金は出てきませんから、必ず何かと何かと混ぜ、どうにか金として取り出そうとするというのが錬金術の原点でしょう。そこで大きく発展したのが蒸留技術です。

蒸留技術が進歩することでアルコールの製造が可能になりました。薬草を漬け込んで長寿の秘薬として飲まれたり、医薬品としても用いられていたといいます。種類は違えど今でも祭事や呪術、儀式にアルコールは欠かせないものですよね。

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蒸留についての詳しい記事はこれをチェックだ。

2-2.火薬の発明

錬金術の材料は様々ですが、中でも硝石や硫黄、木炭、鉛などの金属などが用いられていたようです。これらは黒色火薬の原材料でもあり、錬金術や薬を作ろうとする際の副産物として発見されたといわれています。

2-3.強酸の発明

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強酸といえば硫酸、硝酸、塩酸、そして濃塩酸と濃硝酸を3:1の体積比で混合した王水でしょう。これらの強酸も錬金術師の多くの実験から生み出されたものであり、これには先述した蒸留技術や錬金術に用いられた材料の存在が大きく関わっています。硫酸塩鉱物の乾留によって硫酸を、硫酸塩鉱物と硝石の混合・上流から硝酸を、硫酸と食塩から塩酸を、さらに塩酸と硝酸から王水を得たのです。本来水やアルコールのような溶媒には溶けない金属ですが、王水を用いることで金やプラチナを含む多くの金属を溶解することができます。この特性を活かし、錬金術を成功させようとした人がたくさんいたと考えられますね。

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Ayumi05