国語言葉の意味

【慣用句】「拍車をかける」の意味や使い方は?例文や類語も含めて現役文系講師が詳しく解説!

感染病の流行が景気後退の動きにいっそう拍車をかけるかたちになったことは、事実であろう。

一般市民によるデモ活動が、疑惑まみれの市長と一派の市議たちが辞任する動きに拍車をかけた

その国の経済発展に拍車をかけたのが隣国で起きた戦争というのは、何とも皮肉なものであった。

馬車がある方向へ進んでいくように、「拍車をかける」もまた何かがある方向へ動いている場合に用いられます。それぞれをきちんと把握しておくことが、この慣用句を理解し使いこなすためのポイントです。

初めの例文では、景気が落ち込んでいく方向へ向かうスピードが早まっています。また、それを早めたのが感染病の流行です。

二つめの例文では、一般市民のデモ活動が「拍車」の役割を果たしています。これにより市長と一派が早期に辞任へと追い込まれていくのでしょう。

最後の例文で経済が発展していくきっかけとなったのは、隣国での戦争です。このように「何が」「どういった方向へ」拍車をかけているのかをきちんと見極めていきましょう。

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ここまでの解説で「拍車をかける」の意味や用法が理解できたんじゃないかな。

では、引き続き類義語や対義語、英語表現についても一気に押さえていくぞ。

#2 「拍車をかける」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

ところで、「拍車をかける」と似た意味を持つ言葉には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、中でも典型的なものを二つほど紹介していきます。

「上げ潮に乗る」

「上げ潮に乗る」は、「拍車をかける」の類義語の中でも代表的なもののひとつです。この慣用句には、物事の勢いが盛んになるという意味があります。

ここでいう「上げ潮」とは、「満ち潮」と同義だと考えてください。つまり、潮が満ちてくる様子を調子が上向いていく様子にたとえているのです。

したがって、拍車をかけるとは異なり良い方向へ向かう場合にのみ使われると覚えておきましょう。

「火に油を注ぐ」

「火に油を注ぐ」もまた、「拍車をかける」の類義語として十分に通用するものです。こちらは、燃えさかる炎に油を注いだらどうなるのかを想像すれば、意味は分かりやすいと思われます。

もちろん、火の勢いはますます盛んになり、鎮火させるのは困難になるでしょう。こちらは、さきほどの「上げ潮に乗る」とは対照的な場面で用いられます。

すなわち、悪いことがますます悪化してしまうような場面を描写する際などにです。では、これらの類義語を用いた例文をチェックしておきましょう。

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