「拍車をかける」の意味は、「物事の進行速度をよりいっそう早めること」です。物事の良し悪しに関係なく、何かがきっかけとなって進行がスピードアップする場面で使えるぞ。言葉の由来を知ることが理解する上で近道になるからな。ぜひ覚えて欲しい。
正しく場面で自信を持って使えるように、「拍車をかける」の使い方や言葉の意味について、現役日本語教師のスヨメナと一緒に解説していきます。
- 「拍車をかける」の意味・由来は?
- 「拍車をかける」の意味は「物事の進行を早めること」
- 由来は「馬の速度を上げるために使う馬具」から
- 「拍車をかける」の使い方は?
- 「拍車がかかる」も同じ?使い方をチェック!
- 「拍車をかける」と似たような意味を持つ言葉は?
- 「火に油を注ぐ」: 悪い状況をさらに悪化させること
- 「追い風に乗る」: 物事が良い方向へ進んでいる様子
- 「輪をかける」: いっそう激しくなるさま
- 「拍車をかける」と反対の意味を持つ言葉は?
- 「歯止めをかける」:事態の進行を食い止めること
- 「水を差す」:物事の邪魔をして乱すこと
- 「足止めを食らう」:順調な流れが止まること
- 「拍車をかける」の意味を理解して正しく使ってみよう!
この記事の目次
ライター/スヨメナ
現役日本語教師。対面、オンライン問わず、世界中の国の人に日本語を教えている。ブログでも相手の立場に立って考え、わかりやすく発信していく。
「拍車をかける」の意味は「物事の進行を早めること」
まずは辞書で意味を確認してみましょう。
物事の進行に一段と力を加える。「拍車を加える」とも。
出典:広辞苑「拍車を掛ける」
「拍車をかける」の意味は、”物事の進行速度をよりいっそう早めること”です。例えば、「海外での経験が彼の成長に拍車をかけた」という場合、「海外で積んだ経験が、彼の成長のスピードを早めた」という意味になります。「海外の経験がきっかけで、彼の成長はますます進んだ」とも言い換えられることができるでしょう。
由来は「馬の速度を上げるために使う馬具」から
「拍車」とは、馬術で使う道具で、「乗馬用の靴のかかと部分に取りつける金具」のことです。この金具は、拍車の「車」を表すように、歯車のような形状をしています。
馬術では、この「拍車」を馬の横腹に押しつけて、馬を刺激しスピードを調整していました。強く押し当てることで、馬は刺激を受け、よりいっそう早く走り出します。このような例えから「拍車をかける」という言葉は生まれたのです。
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